『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2012年1月10日火曜日

2012年1月号のみどころ

横組
表紙 東京にはこのような新旧入り混ざったような場面が多く、その一瞬を切り取る写真は貴重である。

P1 RI会長メッセージ
中段以後にある言葉、「私たちの例会は生産的で楽しいものでしょうか?私たちのクラブは新入会員を歓迎し、クラブのスケジュールや行事は若い家族にとって都合のよいものでしょうか?そして、いったん入会したら、私たちはそれらの人々をきちんと迎え、十分にクラブに巻き込むことができるでしょうか?」というところが身にしみました。特に新入会員へのケアをこころがけたいと。

P6 戻ってきたカムリーバンク
ロータリーにとってのマウントバーノンであるとあるが、個人的にはこのカムリーバンクの位置づけが難しいような気がする。

P12 長期計画から戦略計画へ
ここにあるロータリーは時代とともにという一節の部分、コミュニケ―ションツールとしてEメール、ツイッター、フェイスブックなどが普及していることを踏まえて活動していく旨がある。クラブの形態も多様化している、あるいは多様化させないといけない。そういう点では戦略的な計画が重要となる。

P16 ロータリーのブランド構築
熊本県のゆるキャラ、くまモンの人気がすごい。熊本県内では、くまモンのグッズは氾濫し、身に着けている人も多く、くまモンの意味を知らずとも、そのキャラクターから入って熊本県のプロモーションキャラであることを知る人が多くなっている。くまモンは熊本県に申請し審査が通ればだれでもキャラクターグッズを作って販売できる。
ロータリーのマークを同様にするのは難しいかもしれないが、ロータリーの徽章が普及し、これってなんだっけ?で入る世界もあってよいかと思う。

P17 優れた広報活動に広報賞を新設
第2780地区の広報賞とWEB賞の記事はとても参考になる記事。当地区でも実施してみたいことである。

P18 心は共に9
会えてよかった(原発20KM圏内)は現場に居合わせたロータリアンの声を拾っていてたいへん興味深く読んだ。そして全国各クラブの多様な支援の状況もよくわかる。
P26の東京西クラブのジェイクシマブクロのコンサートは、ロータリークラブらしいきっかけと、準備、実行がなされた典型的なイベントであったと思う。

P32 第40回ロータリー研究会リポート
バネルジー会長のロータリーを緑化しようという言葉、40歳以下の人にとってはネットに存在しないクラブは存在しないのと同じ、ソーシャルメディアの活用を訴えている。
ロータリー活動の経費の見直し、クラブや地区の費用を考慮すればもっと安く運営できるのでは?若い人にも負担にならない例会、たとえば大学の食堂での例会、お茶だけの例会などいろいろなアイデアが提示されている。

P38 ロータリーがつなぐ心
ミャンマーからの学友、ケィカィン・ウィントゥラさんの記事、彼女を留学させるために家を売り小さな家で暮らしている母親を訪ねるエピソードには涙した。われわれには少しのことが発展途上の彼らには大きな影響を与えることがよくわかる。小さいところから支援していくことの大切さを感じたエピソードだ。

縦組

P2 臓器提供と移植医療
漠然としている部分がずいぶんと整理されて理解できた。日本の現状の遅れは倫理観等の問題ではないようだ。多額の費用で海外で移植する、これ自体も大変だが、その裏側でたとえば米国人が一人死んでいる事実もあるというのには驚いた。

P7 この人この仕事
今野もやしを知らなかった。野菜のもやしを連想する人も多いだろう。麹のもやしということか。麹は古臭いイメージもあるが、今後はいっそう日本の食品加工にとって重要なものとなると考える。

P18 二回も被曝した柿の木
このようなめぐりあわせがあるのだと驚いた

P19 川柳に見る忠臣蔵
ロータリアンの趣味の幅広さを感じる。もっと多くの話を知っていらっしゃる方と思う。

P23 ロータリーの森づくりスタート
小生所属の宮崎RCもロータリーの森づくりを3年前から行なっている。全国にどれくらいロータリーの森があるのか調べてもおもしろい。

2011年12月号のみどころ

横組

P5~ 家族月間特集 縁
われらロータリアンズ! 親族で3人以上のロータリアン。けっこういらっしゃるというのが正直な感想。親子三代、夫婦そして甥や姪。ロータリーが代々引き継がれている例を目の当たりにする。P8の田口絢子氏は心は共にも登場されるが、そのロータリーへの思いが感じ取れる。

P9~ 私の家族
楽しい写真と記事が掲載。多様なその内容はロータリアンの幅を感じさせる。

P16~ 心は共に
「ピアノにのせた子どもたちの歌声」は感動するエピソード。バンコク南部の地区大会に参加していた際に遭遇した大震災の報。リアリティのある話である。おしむらくはなぜピアノなのかがもう少し表現されているとよかった。
その他の記事についても、まだまだ、続くロータリアンの活動は継続して掲載していってほしい。


P27~ 米山記念奨学生・学友たちが台風12号の被災地支援
東日本大震災復興のさなか、被害に遭われた和歌山紀南地区におけるボランティア活動が紹介されている。台風12号被災地支援も重要な問題であることを今後も提起していくべきだ。

P31~ 同論・異論
面白い企画である。今回は自粛についてと、会員増強について。内容的には異論が少なくなってしまうのだろうが、いろいろな意見が聞かれて興味深い。参加型の企画として盛り上げていきたい。横組にあるのも意味がある。

縦組

P2 アフガニスタンの真実
アフガニスタン出身のレシャード・カレッドさんの講演要旨。87年に日本国籍を取得されているが、故郷への思いは強く、アフガニスタンの歴史と現状をわかりやすく紹介されている。医師として故郷の地域医療活動にも積極的に取り組まれている。われわれには中東の問題はおおまかにとらえていることも多い中で、このような講演はとても意味がある。
「やはり人が一番大切です」という言葉がこれからのアフガニスタンにとって重要なことであることがよくわかる。われわれもアフガニスタンへの興味を持ち、平和の早期実現にあらゆる努力をすべきと感じた。


P7 この人この仕事
生が紹介させていただいた、宮崎RCの濱田倫紀さんの記事。うまく取材日程と綾スローフードまつりが重なり、取材陣にもそのまつりに参加いただき、綾町やスローフードを堪能いただいた。現場いに居合わせた身としては、リアルに彷彿とさせる文章と写真にただただ賞賛する。こうやって記事が出来ていくということを体験できたことは友の委員としても貴重な体験であった。

P14 言いたい聞きたい
合併に至る経緯と現状という大阪天王寺クラブの新見氏の記事。合併という現実がよくわかる。

P32 内外よろず案内ロータリー国際囲碁大会を開催

第2680地区の地区大会の公式行事として開催されること、日本、韓国、台湾持ち回りで開催されていることをはじめて知った。参加案内として友が活用されている事例でもある

P1 RI会長メッセージ
家族月間を具体的に表現するメッセージ。家族を強調する意味があらためてよくわかった。

2011年11月号のみどころ

横組 表紙
レインボーブリッジに東京タワーが入る構図はとてもおもしろい。

P1 RI会長メッセージ
富豪のモーゼス卿の「自分の価値は一年間に慈善事業にいくら使ったかを計算した数字」という言葉はロータリーにとって意味があるものである。

P4 特集ロータリー財団月間
日本は水に恵まれている。しかし放射能汚染という史上初の危機に直面し、初めて水問題が身近になっている日本人も多いのではないか。インドにおけるフッ化物の混入した水とその影響は深刻である。ウナオロータリークラブはグローバル補助金を利用してフッ化物除去フィルターを配布している活動が行なわれていることはすばらしいことだ。

P17 東日本震災復興基金日本委員会からの報告
多様なかつ地道な活動に取り組まれていることがよくわかる。このような状況はもっと広報されるべきかもしれない。

P28 心は共に7
オーストリア第1910・1920地区が青少年交換により「被災地の高校生を何人でも何カ月でもオーストリアに預りたい」という申し出。このエピソードには何度読み返しても涙ぐんでしまう。10人の枠に40人の応募、そこにルフトハンザ航空が運賃を半額に、そして第2760地区が名古屋発の前泊のホテル代を負担し壮行会を。いかにもロータリーらしい行動である。高校生たちの感想も多くの人たちに知ってもらいたい。

P38 よねやまだより 国のために働く人間になれ
米山奨学生であるスリランカのベレラさんの記事は小田原城北RCと近隣クラブに支えられすばらしい人材に成長された。当人の優秀性、人格もすばらしいと思うのだが、ロータリーと出会わなければその才能は活かされなかったかもしれない。

P42 ロータリー入門
大きい文字とわかりやすいイラストの採用はおもしろい試みであり、有効であると思う。色づかいも、ぱらぱらめくりの人にも目に留まるはずである。

縦組
P2 スピーチ
興南高等学校理事長、野球部監督の我喜屋優氏の記念講演要旨は球児を育成する現場の実態とそれにどう取り組んできたかが大変興味深い内容であった。沖縄の球児が暑さに弱い、散歩で生活のリズムをつけさせ、スピーチで個々の活性化をはかる。教育は大きなテーマだが、成功した実践のひとつの例として記憶にとどめたい。保存版である。

P7 この人この仕事
広島中央クラブの田原榮一氏の医師としての活躍、ロータリーでの活動がよく表現されている。最初の写真と最後の御夫婦の写真とのギャップがまたよい。

P24 ロータリーアットワーク
宮崎北ロータリークラブの会員増強・純増15人の達成は同じ分区であるが、地区内でもたいへんな話題になっている。原田会員増強委員長の尽力もあるのだろうが、ここに書かれた取り組み方は他のクラブにも参考になるものだ。宮崎北クラブはよくメーキャップに伺うところでもあるが、食事もおいしく、アットホームな雰囲気の素晴らしいクラブである。そのムードをぜひ維持していただきたい。

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「この人この仕事」で、小生の所属する宮崎ロータリークラブの濱田倫紀会員を取材いただいた。乗り掛かった船で、取材スタッフのお二人を空港から現地、綾町まで送迎した。空港で見知らぬ方をお迎えするのにどうしようかと思ったが、A4の紙にロータリーの徽章を大きく印刷したものを掲げた。するとすぐにそれを目印にごあいさついただいた。
綾町や濱田氏の魅力を常時に引き出していく取材手法、話術には感心した。また、翌日はたまたま開催されていたスローフード祭りにも参加いただき、綾を十分に楽しんでいただけたのではないかと思う。
ロータリーの友の記事がこのように取材を受けて出来ていくのだと、現場を見ることができ貴重な体験であった。