『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2021年3月12日金曜日

ロータリーの友を読もう3月

 表紙 

春が見えてきた。表に出て清々しい春の匂いをかぎたい。

窓の外の紫の鉢植えに誘惑されそう。そんなイラストです。


RI会長メッセージは

ロータリーとローターアクトの協調。

確かに我々は、今までアクトを、指導すべき青少年の団体としか見ていなかった気がする。

お互いの強みを理解し尊重することで一緒に行動し一緒に未来を築く事ができる。

会長メセージでは、直接その実践者に語らせているのだから、理解はできるが、

日本では、まだまだ障害が多い。

「生意気な奴ら」の一言で避けられてしまうのでは・・・


P7)特集 水と衛生月間「安全できれいな水を考える」 

名水という素晴らしい資源を持つ2つのRCの活動が紹介されている。

一つは日本の三大清流柿田川の名前を冠した沼津柿田川RC

全員が胴付長靴を着用し本格的に河川の清掃活動を行っている。


もう一つはダムが建設された那須連山の渓谷を調査し

水質の悪化を監視している栃木の黒磯RC

私達の水は本当にきれいなの?という市民の声を受けて調査を始めたという。

いづれもロータリアン、ロータリー家族、更には市民を巻き込んでの息の長い

持続可能な活動であることに意義がある。


この報告を受けて、後半の2ページでは、ダムを生かした環境整備や、

名水百選の紹介がされている。これは良い、親切な編集だと思う。

「水は買うものだ」と思っている現代人に、日本の水の美しさを再認識させてくれる。

たまには近くの水源でも訪ねてみるか、という気になった。

水は確かに日本の貴重な財産だ。


P17)特集 世界ローターアクト週間

「アイデアでコロナ禍を乗り切る!ローターアクター」

RI会長メッセージの中でルーイ・ド・レアルさんが言っているように、

RACSNSを使って活動し、情報を拡散し資金を集める。

RCはネットワークとリリースを活用し支援を強化、地域社会に

物資や奉仕活動を提供する」がそのまま実践されている。


  • インスタ映えのするアクトのロゴ入り派手派手マスクを作ったクラブ。
  • ネットを使ったクラウドファンディングで資金を集め、タイの子どもたちを支援したクラブ。
  • アクトの活動や地域の伝統行事を動画配信したクラブ。
  • 海外からリアルタイムの報告を組み込みオンライン会議を行っているクラブ。
  • ポリオのTシャツを着て街を走り、ポリオのオフィシャル動画も取り込んで

My End Porio 動画をFBYou Tubeにアップしたクラブ。


どの活動も若者たちが得意とするITを駆使した画期的な企画で、膠着しがちな

コロナ禍でのロータリー活動に刺激を与えている。我が地区のアクトにも是非紹介したい。

「友」の購読義務はアクトにはないのかしら・・・


P18)シェカール・メータ会長エレクトQ&A

「大きな夢を大きく実現」 

会長エレクトは「夢見る」という表現をよく使うらしい。同じインド出身の

マハトマ・ガンジーの「目標を見つければ手段は自ずと見えてくる」。

この言葉こそがロータリーの真髄とも。

「夢は大きいほうがいい、人々の心を動かし実現させようと思わせる」

RI理事に指名された時、人に笑われるようなでかい目標を掲げ実現した。

「夢とは寝て見るものではなく、眠らせてくれないもの」という

やはりインドの元大統領、アブドゥール・カブールの言葉を実践している。

メータ会長エレクトが、功績について語る時、

主語は「私」ではなく「私たち」だそうである。

人柄を聞いただけでも、次年度期待が持てそうな気がする


P22東日本大震災から10

「今、思うこと」

10年を経た東日本大震災の被災地の状況

直後からロータリアンの活動が紹介され、地道な復興支援が行われてきたが、

まだまだ復興への道のりは遠いようだ。

「やまだの作文」が大反響を呼び、鎮魂と希望の鐘を鳴らし続ける山田RC

マスコミの報道によって世界中から温かい支援が届いた福島のクラブ


でもまだまだ農産物は価格、取引量の面で回復していないという。

そんな中で下館RCのネパールの少年が描いた釈迦像が目を引いた。

その絵とともに届いた、子どもたちが観光地で募金して集めた400円。

金額の多寡ではない、世界中のいたわりの声に励まされ、現地では復興に努めて

こられたことと思う。いちばん大切なのは、

「後からくる者たちのために、その意志を未来へ繋ぐこと。あの未曾有の大災害は、

苦境に立ち向かう団結力と、希望、そして友情を生んだ」


災害はまだまだ全国で繰り返し起きているが、その体験を被害の軽減、

復興のノウハウとして生かさなければならない。心の底からそう思う。 


最後に阪神淡路大震災と関東大震災の記述がある。

「常に備えよ、備えとは支え合うこと」 という言葉に感銘を受けた。

また関東大震災では、できたばかりの日本のロータリーに、即日の対応で、

世界中のロータリーから支援が集まったという。ロータリアンであることが誇らしい。


P34) Rotary projects around the globe

数字のもつ力で読者の目を引きつけようという頁。

今月目についたのは推定493000万ドルという

韓国のヒップホップグループBTSの経済効果

このBTSのファングループがRACの呼びかけでコロナで仕事を失ったフィリピンの

乗り合いバスのドライバーに食料配布を行った。

この他4人に1はウガンダで中等教育を受けられる子供の数

5680001月のある晩、ホームレスとなっていたアメリカ人


P36よねやまだより

「米山から世界の町へ 中国・貴陽」

貴州省の省都・貴陽の大学で日本語や日本文学を教えている李海さん。

世界的な旅行ガイドブックで世界の6位にランクされた美しい街のようだ。


P38 「大人の着こなし図鑑」 春・夏トレンド

びっくりしたが、流行の色もデザインも2年前から世界17カ国からなる「国際流行色委員会」で

決められているらしい。このページには今年の流行予想が記載されている。


P41) 連載コミック 「ポール・ハリスとロータリー」

      第4章 ロータリークラブの精神(前半)

ロータリーの2大標語の誕生。一つは経済学者シェルドンの

He profits most who serves best.

最もよく奉仕するもの最も多く報われる


もう一つが、ミネアポリスRCのコリンズの

Service not self 私利私欲でない奉仕

現在はService above self 超我の奉仕


更にロータリーは親睦と奉仕の調和の中に宿る

つまりロータリーとは寛容である、そうポールは宣言した。



縦頁に移って

P4  SPEECH

企業による共助「業助」

災害に備えるため企業がすべきこと

長岡造形大学の福本塁助教の講演骨子。米沢藩主、上杉鷹山の「三助の精神」

自助・互助・扶助を語源とし、現在は自助・共助・公助と呼ばれる助け合いの形態。

これに企業による共助として「業助」を含めるとした福本氏の理論だが、

企業という存在が住民と行政の間を補完する主体のひとつとして、東日本大震災では

この業助が他の組織と連帯してかなり機能したと説明されている


P9「この人 訪ねて」

立石泰之さん 富津シティRC

立石さんは、花火師の三代目。昔から房総には素人花火の伝統があり、

立石さんの祖父も農業の傍ら花火を打ち上げていたとか。

会長年度に東日本大震災追悼花火を打ち上げ、

昨年は、コロナで地域の花火大会が中止になる中、修学旅行が中止になった

子どもたちへ、思い出づくりに小学校で悪疫退散花火を打ち上げた。

地域の人たちがカレーを差し入れし、密を避け自宅待機、子どもたちは校庭で

ドキドキしながら打ち上げを見守ったという。ロータリアンとしての職業奉仕、地域貢献

というだけではない何か温かいものを感じる。花火が終わって校庭の暗闇から

子どもたちの「ありがとうございました」という声。胸がキュンとした


P13「私の一冊」

『会社・人事・人間関係がもうイヤだ!と思った時に読む本』長岡RC・髙野裕会員

思わず目が停まった。コロナ禍で、どの零細経営者も「もう嫌だ!」と思っている今、

タイトルだけでもホッとする本のようだ。落ち込んだときは前向きのフリをして、

後は思い込み、と感想が書いてあったが、是非読んでみたい。


P16「友愛の広場」

岡山西RC 大森滋さんの投稿に関心を持った。

12月号のSPEECHへの反論、農薬を一概に悪と決めつけるのではなく、

正しく農薬を使った農産物は問題なく安全だという意見。成程!と頷いてしまった。

ロータリーは職業のプロの団体。色んな意見が闘わされるのは素晴らしいことだ

と改めて想った。


       (P21「ロータリー・アット・ワーク」

我が地区の指宿RC「性の多様性を学ぶ講座」が紹介されている。

トランスジェンダーとして生きる方を講師に招いての講演会。難しいテーマだが、

地区補助金を活用し、しっかりと取り組む指宿クラブに敬意を評したい。