『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2018年8月30日木曜日

ロータリーの友を読もう 8月号


第 2730 地区 地区代表委員 深尾 兼好

表紙が楽しいイラストになった
横組み表紙が夏祭り、縦組み表紙が花火大会。誰しもが思い出の中に持つ夏の風物詩。写真よりも情感が伝わって凄くいい!
『インスピレーションになろう』についてのバリーからの最初のメッセージ
「まず内部から始めよう」。世界を変えたければ、家に帰って家族を大切にしなさい、という言葉を引用して、会員基盤を熱意ある健康な会員で固めるため、クラブに目を向けて、会員維持と増強のため魅力あるクラブにすることが肝要と力説。
影響を与えられるだけの知識もモチベーションもないクラブでは意味がない。影響を与える存在こそがインスピレーション。
今月は会員増強・新クラブ結成推進月間ということで、特集は「会員増強の可能性」この特集は素晴らしい。イーダイナ・モーニングサイドRCでは
  1. 有名会員や例会場所、イベントなどクラブの長所をすべてリストにする。
  2. ロータリーファミリーや元会員などクラブに合う人のリストを作る
  3. クラブの特性を知り、合わない候補者は他のクラブに推薦する。
  4. クラブに新たなエネルギーをもたらす会員増強をクラブの最優先事項にする。
  5.  時、処を選ばず,行く先々でロータリーについて話す。
  6. 会員の義務は勿論権利もアピールする。
  7. 会員増強にゴールはない。繰り返しおこなう
  8. 入会式をお祝いする。特に,入会した会員のポスターを作り正面に掲示するというアイデアは面白い。
  9. 粘り強く説得する。
  10. クラブの例会やイベントに個性を持たせる。
わが鹿児島西RCの仰々しい賀寿例会や月見句会例会、野菜果実叩き売りクリスマス例会、更にはロータリーの4世代(プロバス、ロータリー、アクト、インター)で行う4世代フォーラム等もこれに付随するようだ。また、エバンストンRCの奉仕団体のお見合いイベントや例会よりプロジェクトを重視しメディアやイベントを通じてのPRで人を集めるレクサム・グリンドゥールRCの例、驚いたのがサンフランシスコ・カストロRC、多様性を受け入れ、なんとLGBTQ(性的少数者)のクラブとして誕生他にトランスジェンダー(性不一致)の会長を立て、性差別の廃止を呼びかけたクラブもある、とか。日本はまだまだ遅れていると思わざるを得ない。
増強のページはまだまだ続く。16頁から22頁までは「女性ロータリアンに聞く、女性ロータリアンの増強・維持のワケ」世界(22)に比べてまだまだ女性会員の比率が低い日本(6,6)の現状とこれからについて様々な女性リーダーから意見が寄せられている。どの地区も保守的な伝統クラブを中心に抵抗があり苦労されたようだ。「いい人材を集めた自然な結果が女性会員の増加につながった」
と言う2780地区の新井今日子会員は、地区がクラブを応援しているという姿勢を示せば、地区とクラブの信頼関係が生まれる、とも。全くその通り、クラブの発展あっての地区運営ですから・・・またこの特集には、当地区の田村香代子増強委員長も寄稿し、日本一保守的と言われる南九州で女性会員を入会させ定着させる苦労を語られている。「なでしこ2730」と名付けられたこの委員会は、女性会員の活性化を目指し地区の全女性会員全員が委員会メンバーという他地区でも例のない委員会で東日本大震災では、地区の奉仕PJとは別に、独自の支援活動を行い、各種セミナーで女性パワーを一般市民にもアピールするなど大いに評価されている。元気な方です。
もう一つの特集が「全国ロータリークラブ野球大会」
1981年の準備会では、当時の小津阪神タイガース球団社長がコミッショナーとして挨拶。参加チームは6クラブ。司会は朝日放送の花形アナ植草貞夫氏が担当するなど、さながら、高校野球の甲子園の様相を呈したとある。それから今年で35回を数え、高校球児の憧れ甲子園を借り切って行われた。面白いのは、前夜祭の参加を以て入場式の代わりとする、という規定があり前夜祭は、出場クラブが舞台でお国自慢を披露するなど前日から白熱戦が展開されたとか。これぞ親睦、羨ましい限りである。
30頁には、JAPAN RYLAセミナー」、北海道から沖縄までに総勢100人が組織キャンプ方式で「地域に生きる、世界に生きる」をテーマに3日間の共同生活を報告。32頁には、People of action around the world
世界中のロータリアンの活動がシリーズで紹介されている。
縦書きに移って、毎回楽しみなSPEECH、今回はアサヒビールホールディングスの泉谷 直木会長。「変化をチャンスに」というテーマはよく耳にするが、極めて具体的にその方法を示されている。幸せ度57位。主要国中最下位の日本とトップのデンマークの差は、単なる豊かさではない。芸術、料理、スポーツ等全国民が3つ以上のクラブに入り、上下関係でない仲間との交流を楽しんでいること。もう一つはボランティアが街の風景として当たり前に行われていること。ボランティアをする人も、される人も幸せ感を感じるからだとか。ロータリーの原点、親睦と奉仕が充実すれば人は幸せになれるのである
チャレンジとしては「売り手の発想」から「買い手の発想へ、大量生産、大量広告で売りぬけるマスマーケット方式はもう通用しない。「思い込み」ではなく「事実確認」過去に成功した経営者程陥りやすい。商品開発は「社内発想」から「市場発想」へ。「物的品質
に「精神的品質」を加え総合的な満足感をつくる。「広告宣伝」ら「情報発信」
へ、お客様の言語を共有するということ。高度成長期に有効であった、どこを切っても同じ顔が出る「金太郎あめ集団」からダイバーシティ(多様化)サル、キジ、イヌがトップを支える「桃太郎軍団」と移行させなければ、というのも頷ける。最後に感動の共有ができる組織を作ること。一部のできる人材が改革を進めゴールするときは全員でというのが理想だとか。
『クラブを訪ねて』は横浜西ロータリークラブ。創立は横浜高島屋の創業と同じで今年60年を迎える、初代社長がチャーターメンバーだったため、創立総会は高島屋のホールで行われた。横浜高島屋と共に発展してきたクラブらしい。会員であり地区のガバナーを務める
湯川孝則ガバナーは、会長時代に「日本一フレンドリーなクラブ」を合言葉にして、上から目線無しのクラブを目指したそうである。楽しそうな会の雰囲気が伝わってってくる。
残念ながら今月は当地区からの「友愛の広場」「卓話の泉」「ロータリーアットワーク」「俳壇、歌壇、柳壇」変更の投稿は無かった。頑張らねば!