『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2019年9月9日月曜日

ロータリーの友を読もう9月


ロータリーの友地区代表委員 深尾 兼好

表紙のイラストが楽しい。
横組みが月と街燈、まーるい明かりが二つ並んで道を照らしている。
電話ボックスから電話を入れて「月が綺麗だから迎えにおいで」と誘っている
自分が居そう。縦組みの表紙はThe Rotaryの生みの親チェスリー・ペリー
初代事務総長のポートレート。見るからに真面目そう。
今月の会長メッセージは
「ロータリーのイベントの多くを家族向けにしよう」という提案。
優先事項のひとつとして、家庭の責任を担う若い世代が家庭生活と競合する
のではなく補完し合うような文化を育てようということ。
ロータリーを通じて子どもたちの目を世界に、未来に向けさせるという意味でも
意義がありそうです。
今月は『基本的教育と識字率向上月間』
教育の機会が得られず大人になっても文字の読み書きのできない人が、
世界には75千万人もいるとか、ロータリーにできることは何か?
世界各地の取り組みが紹介されています。一つは、モンゴルのプロジェクト。
聴覚障害児に教科書を届けるのではなく、VTT(職業研修チーム)の制度を活用し、
教科書をつくる能力を持った先生を育て教科書を自分たちの手で作らせた前橋RC
言葉の問題は米山奨学生がクリア。
モノを送るだけではなく、チカラを贈る。
このプロジェクトこそロータリーだと感心しました。
もう一つ紹介されていたタイに図書を贈るプロジェクトも考え方は同じ。
ただ本を贈るだけでなく、何度も足を運び、相手に合わせた書物を選び、教員や司書の
教育も行うという持続可能性を重視した活動、
現在プロジェクトを計画中の我が地区、我がクラブも頑張らなければと
改めて思わされました。
もう一つの特集は『ロータリーの友月間』
あまり知られていない「友」の事実。その一つが、入会と同時に配布されるので
タダだと思っている会員が多いこと。200円納めて購読する義務があります。
次が「友
RIの公式地域雑誌であり、その財政基盤、誌面構成については、
毎年RIの審査を受けて認可されていること。三番目、その目的は1952年二つに
分割された地区の情報共有、日本のロータリアンを「つなぐ
ことから始まったこと。
その誌面には美智子上皇后のご実家、正田英三郎氏が東京RCの会員だったので天皇家のご誕生祝賀も掲載されています。お誕生日はロータリーと同じ223日。
また、地区でもクラブでもあまり知られていない「ロータリーの友地区代表委員」
についても詳しく解説されています。
地区代表委員はガバナーの代理として、地区を代表し「友」の制作に携わる委員
本来、機関誌編集という趣旨に沿えば、地区ガバナーが委員会構成員であるべきところ
地区内でガバナー補佐が置かれるように「友」内にガバナー代理としての委員を置こう
というのが趣旨であったようです。
ところが現実は、なかなか地区の理解が得られず、地区組織内に明確な位置付けも
なされないまま情報の収集に四苦八苦しているのが現状だと思われます。
委員は単年度制で毎年替わる地区が多いのですが、私は通算5年目、
ようやく慣れてきたのか、特集記事掲載を機に転載や講演の話も舞い込み、
予期せぬ反響に仰天、機関誌としての「友」誌のパワーを改めて見直しました。
特集の最後は世界中の地域雑誌の表紙。
よく見ると一つ一つお国柄が出ていて暫く熟視しました。

次は、2020年国際大会の開催地、ハワイ、ホノルルの紹介。
12頁に亘るボリュームのある記事ですが、写真も綺麗だし、楽しみ方もふんだんに
紹介されていて、これは参加者が多くて、早く予約せねば、と焦らされました。

あと、元青少年交換学生が所属する世界最大の通信社「ロイター」が今年の
ピュリツアー賞を受賞したこと
ピュリツァー賞といえば、報道では世界で最も権威ある賞。
ミャンマー軍のロヒンギャ・ムスリムへの弾圧を報道し解放を勝ち取ったこと
評価されてのこと。彼、アントニー・スロドコフスキー君(ポーランド)
滞日生活は好奇心のまま毎日走り回っていたとか、その彼をホストファミリーは
「マルチカルチュラル
と評しました。ロータリーが育てた素晴らしい若者がいる。
ロータリアンとして、それだけでも誇らしいと感じました。
縦組みでは、まずSPEECH
日本銀行の宮田恵一氏の講演「ラグビーから学んだ和の精神」。
ラグビーとロータリーの精神は通じるものがある、というお話。
One for AllAll for Oneとはチームが一体となって、ということだが、
実は敵も味方も国も越えてラガーたちが一体となる。つまりNo sideという
意味でもある。規則は守らせるものではなく自ら守るもの。試合後で相手を讃え合う
No sideはグランドだけでなく、シャワーを浴びて正装に着替えて敵味方交歓する
ことでもある。成程ロータリーと通じる。
氏の話の中で共感したのは「運動会で順位をつけないのは間違っている。過保護は、
子どもを我儘にし、協調性に欠けた子どもする。必ず経験しなければならない
勝ち負けの基礎を子どものうちに体験することは大切
とされたこと。
全く同感。ホントに子供を見ると、親の顔が想像できる。
『この人 訪ねて』は、ミキハウスの創始者 木村皓一さん。
ポリオを克服して恋敵に勝つため野球を始め、今も現役で
ロータリーのチームではでサードを守る面白い方。
著書のタイトルが「惚れて通えば千里も一里」仕事でも彼女でも惚れきって
目標を目指せばうまくいく、ということらしい、本当に実践されたのには驚き。
惚れた彼女のために車椅子から立ち上がり、筋力を鍛えて野球ができるまでになった。
事業も同じなのだろう。「過去は忘れろ、成功事例を持ち出すな」
ミキハウスの訓だとか。
「結果を出した人に、ドカンとビッグボーナスを出す!」大阪人やなぁ・・・
友愛の広場、卓話の泉、俳壇。歌壇。柳壇、ロータリーアットワークいずれにも当地区からの投稿無し。むむむ