『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2020年1月17日金曜日

ロータリーの友を読もう1月


ロータリーの友地区代表委員 深尾 兼好

表紙は静かに明けていく雪の朝。
百花の魁、梅が新春の訪れを告げている、
どこに通じる階段なのか、門柱に狛犬の様に猫が2匹。
時間が停まった静止画の世界、突然枝からドサッと雪が落ちてまた静寂。
心が安らぐいい絵だと思う。
もう一つの表紙は、ロータリアンなら誰でもご存じのシェルドン。
「職業はすべて社会に尽くす手段」という信念を持ったビジネスマンであるとともに、
チェロを演奏する芸術性をも持った人柄が表現されている。
「RI会長メッセージ」は、
どんな職業でも「四つのテスト」に従えば世界に貢献できることを真摯に説き、
よいロータリアンであることが、よい親、よい経営者、よい職業人であることを
阻害してはならない。
ロータリーの成長を促す中で、入会候補者への一番のセールスポイントは
「職業奉仕」である。と断言された。
で、今月の特集は「職業奉仕」
シェルドンの研究や職業奉仕論の第一人者、田中毅PDGと小林聰一郎PDG
2つの論文が、ロータリーの造語「職業奉仕」のすべてを語り、読み応えがある。
特に関心を持ったのは、
聖書にも記された黄金律が「He Profits Most Who Serves Best」のベースであり、黄金律は黄金を儲けるための法則である。と結論付け、地上において、
事業に必要なのは宗教であり、宗教にも事業が必要となる、という田中PDGの大胆な発言。と「Vocational Serves」とその日本語訳「職業奉仕」の微妙な齟齬についての
小林PDGの解説。日本語訳の「職業」と「奉仕」を別々の単語として解釈するから
ニュアンスの違いに違和感を感じる、のであって、
「職業奉仕」を日本のロータリーが生み出した一つの単語(造語)だと考えれば、独自の概念として「職業奉仕とは、奉仕の目的に至る4大奉仕の一つで。職業スキルをもってする奉仕活動」と定義づければいい、とされたこと。
何となく職業奉仕という言葉へのわだかまりがとれたような気がする。

 次が「ロータリー研究会のリポート」
最近はガバナー、パストガバナーだけではなく、ガバナー補佐や地区役員の
参加が増え、実践的なロータリーの研鑽を積むという趣向で実施されている。
就任後2度目の来日となるマロ―二―RI会長の基調講演は、
世界を変える行動人を目指す「行動計画」が中心で、
ロータリーの6つの重点分野と国連の持続可能な開発目標(SDGs)の共通性
が語られた。
4つのテーマのセッションでは、「
  1. クラブがロータリーの原点であること」、
  2. 「ロータリーの認知度は向上しているもののまだまだ先は遠く、クラブのウェブサイトやマイロータリー活用が急務」、
  3. 「ロータリーを愛していれば性別、年齢は関係ない」。
  4. 「RIの加盟クラブとなったローターアクトにどう対応するか」
といったことが論議された。
 次が、日本のロータリー100周年に向けての準備の進捗状況、
更に、国連難民弁務官として地球規模での問題解決に生涯最前線で活躍された
緒方貞子さんの追悼のページ。
今月の「侃々諤々」「例会の席は固定かシャッフルか」というテーマ。
どのクラブもいろいろ試行錯誤しているようで、組み合わせているクラブが
多く見受けられた。面白いのは、好きな料理とか女優、血液型、星座といった
面白い共通点でシャッフルするクラブや、郷土かるたを使い、各自かるたを引くことで
毎回郷土史を学ぶというユニークなクラブもあった。
特に強調されていたのは新会員の座席について。
確かにいい加減に扱えば、将来の仲間を失うことにつながる。
32~33頁には「ローターアクトの方針に関する最近に変更」が解説されている。
年齢上限の解除やロータリーのプログラムからの削除等、大幅な変更があり、
会長、幹事、青少年奉仕のクラブ委員は必読。

縦書きに移ってSPEECH」。
パナソニックのテクニクスブランド事業に社員として係わりながら、
ジャズピアニストとして活躍されている小川理子さん
アナログからデジタルに劇的に転換した時代に研究職として入社。
レコードからカセットテープ、CD,DVD、そしてネット配信へと進化した激動の中を
情熱的に生き、その後、社会貢献部門に移籍して
創業者松下幸之助が創業から実践してきた「本業を通じて社会に貢献する」
(まさに、ロータリーの職業奉仕)に共鳴。
ジャズドラマーでもあった上司の勧めでジャズピアニストに目覚め、専門誌で評価され
プロへの道を進められたが、会社員とジャズプレイヤーの二足の草鞋を履き続けたという。演奏家としてオーディオ機器の開発に関与し、
CSR=企業の社会貢献に演奏家として関与する。
「会社員と演奏家両立しての人生が完了しても、100歳まで演奏を続けたい」。
凄い!の一言に尽きる。
「この人訪ねて」は、東京山王RCの与儀みどりさん。
ホテルオークラ東京に出店する美容師さん。皇太子妃雅子様(現皇后陛下)や
秋篠宮紀子様始め皇室のロイヤルウェディングやストックホルムまで出張して
ノーベル賞受賞者夫人の着付けを担当したトップアーチストである。
真の職人として
「お化粧が綺麗と褒められるより、その方自身の美しさが褒められたい」
という言葉が印象に残った。

投稿のページでは、「私の一冊」で紹介された「女の機嫌の直し方」が目についた。
男女の脳の違い、知っていれば避けられるトラブルも多い。身につまされる内容だと思う。
「俳壇」に久々、当地区から入選。
「老いたるも働く美徳十三夜」鹿児島西RC,長柄秀男会員。
ROTRY DAYAT WORKには鹿児島東RCの
「チャリティバザーとポリオ根絶募金活動」が掲出されている。

問2.友地区代表委員として、今年度下半期の活動予定があれば、お書きください。

当地区では、ロータリー雑誌委員会がロータリーの友のダイジェストを地区のFBを使って紹介してくれるようになったので協力しようと思う。と同時に、次期地区組織の編成に入ったため、次年度からロータリーの友地区委員会の設置を提案。情報収集とR友PRのための地区組織を作り、次々年度G選出クラブのR友地区代表予定者を副委員長として、職務の円滑な引継ぎを図る予定。