『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2019年12月9日月曜日

ロータリーの友を読もう12月


ロータリーの友を読もう12月
ロータリーの友地区代表委員   深尾 兼好

表紙をいつも楽しみにしているが、今月号もなかなかいい。
横組みが、雪が散らつく都会の冬。喧噪が嘘のような静かな風景。
今でも早朝の一瞬、こんな時間があるような気がする。
縦組は、福島喜三治さんのイラストで誠実な人柄がそのまま描かれている。
米山梅吉さんの陰に隠れて知らないロータリアンも多いが、
実質的な日本ロータリーの創設者、「友」でももっと紹介してほしい。
今月のマロRI会長のメッセージ「アロハ、ロータリー」
アロハはすべての人を尊重することと家族で喜びを分かち合うこと。
今年度の国際大会は、その「家族で喜びを分かち合う」イベント
たくさんあるらしい。人も自然も陽気で明るいホノルルにまた行ってみたくなった。
特集は、疾病予防と治療月間に因んで『元気にRを続けよう』 
R活って初めて目にしたが、これは使えそう。
特集の初めは「がん予防」
2710地区はがん予防推進事業を地区の戦略計画として立ち上げ、
委員会の活動が紹介されている。
「がんを防ぐための12か条」喫煙、節酒、適度な運動、塩分控えめ、
野菜の摂取・・・うーん私には無理。でも早期発見なら90%が治癒するらしい。
こういうところだけは目につく。
次がこの2710地区の「がん予防推進活動3年間の成果」。
各クラブから医療従事者をピックアップし講師として派遣、
卓話や公開講座を実施し、IMのテーマをすべて「がん予防」にするなどした結果、
喫煙率が減少、がん検診受診率が上昇。二次予防への関心が高まったと報告されている。
凄い、その努力には敬意を表したい。
次が「ミャンマーでの学童検診」
ミャンマー米山学友会との協同奉仕活動として実施され、僧院に寄宿する、
体重や身長を測ったこともなく、医師にかかったこともない貧困の子たちを
中心にワクチン接種などを行った。現地ではロータリアンは基より、
ローテックスや日本語学校、現地の役所や医師会とも連携し
ロータリーのつながりを実感する機会でもあった、と記されている。
最後に愛知県の安城RCが「ロータリー体操、手に手つないで」を考案
したことが紹介され、安城RCは、ひそかに全国に広まることを期待しているらしい。
面白そう、公共イメージの増進のいいアイデアだと思う。
16ページ、厳しさと優しさと両方感じる男性のポートレートが掲載されている。
The Rotarian10月号から転載、ノーベル平和賞受賞者デ二・ムクウェゲ氏。
コンゴの婦人科医で残忍な性暴力被害者を治療し、正義を求めて被害者救済に
人生を捧げた、と紹介されているが、その内容は想像を絶する。
レイプ被害は私たちの周辺でも起き、許しがたき犯罪として訴追されているが、
コンゴ紛争の現状は次元が違う。
「第二次大戦以来世界で最も致命的な危機」、
「世界のレイプの中心地」、
「戦争の武器としての性暴力」と表現されている。
そこに記されているのは、何十万人もの女性に対して、性行為とは無関係に
武器を使って性器を破壊し、生殖能力まで奪う残虐な行為。
全く人間性の欠片もないテロリズムだ。
ある地域では体系的に計画され、地域社会を破壊するためすべての女性の性器を
破壊した例すらあるとも報告されている。
そんな中で、ムクウェゲ氏の献身の働きかけで
トラウマを背負った「犠牲者」ではなく、苦痛を克服した「生存者」として
活動を始める女性が増え始めていると書かれていた。無関心ではいられない。
我々ロータリアンがしなければならないことがある、と真剣に考えさせられた。
「ロータリーからのプレゼント」。
全国のロータリアンが行っている子供たちへのプレゼントの一端。
子供食堂や文化、スポーツ、そして国際交流。その中にわが地区出水RC
バレーボールを通じた台湾嘉義東北RCとの交流が紹介されている。

縦組に移って、SPEECH
東京大学の東條有伸教授の講演要旨AIと先端医療」。
最近AIという言葉をよく耳にするが、講演要旨にもあるように、鉄腕アトムや
ドラえもんのような自意識とか想像力まで兼ね備えたAIを持ったロボットを想像し、
人類はAIに征服されるかも、などと井戸端で論じていたような気がする。
だが現実は、アトムのような、万能型、強いAIはまだ存在せず、
人間の脳の一部の機能を持った特化型、弱いAIが活躍し、様々な分野で
人の能力を超えて役だてられている。
このAIが人間を超えるのは2060年頃と予測されているが、
いかに進化しても、人間とAIが補完しあうことが必要で、人間が判断する
という形は変わらない、と書かれていてチョットほっとした。
医療関係の進化は別にして、便利になっても仕事がないのはやはり困る。
ベストセラー作家は2049年にAIで置き換え可能となるらしいが、
自分の文章を機械が書く、というのはどうも・・・という気がする。
『この人訪ねて』は博多イブニングRCの小山田浩定会員。
年商1,440億円という「総合メディカル」という会社の創業者。
九州経済界のカリスマとも、ニヤッとしたのが、薩摩武士、儒教精神を学んで育った、
ということ。インターアクトの指導にも熱心で、
「子供たちは天使やろ、天使を預かる先生は神様や」
不登校生の自立を支援する立花高校を支援している。
「小学生でお世辞を言う奴はおらん。そんな言いたいこと云えるクラブを創ろう」
が口癖とか。ワンコインバーがある例会場でグラスを傾ける「おじぃ」
想像するのも楽しい。
最後に38ページ-「地区大会略報」
我らが喜島健一郎ガバナーのディスコ姿が掲載されている。
「笑顔溢れる大会に」という喜島ガバナーの願い通りの大会になった。

2019年9月9日月曜日

ロータリーの友を読もう9月


ロータリーの友地区代表委員 深尾 兼好

表紙のイラストが楽しい。
横組みが月と街燈、まーるい明かりが二つ並んで道を照らしている。
電話ボックスから電話を入れて「月が綺麗だから迎えにおいで」と誘っている
自分が居そう。縦組みの表紙はThe Rotaryの生みの親チェスリー・ペリー
初代事務総長のポートレート。見るからに真面目そう。
今月の会長メッセージは
「ロータリーのイベントの多くを家族向けにしよう」という提案。
優先事項のひとつとして、家庭の責任を担う若い世代が家庭生活と競合する
のではなく補完し合うような文化を育てようということ。
ロータリーを通じて子どもたちの目を世界に、未来に向けさせるという意味でも
意義がありそうです。
今月は『基本的教育と識字率向上月間』
教育の機会が得られず大人になっても文字の読み書きのできない人が、
世界には75千万人もいるとか、ロータリーにできることは何か?
世界各地の取り組みが紹介されています。一つは、モンゴルのプロジェクト。
聴覚障害児に教科書を届けるのではなく、VTT(職業研修チーム)の制度を活用し、
教科書をつくる能力を持った先生を育て教科書を自分たちの手で作らせた前橋RC
言葉の問題は米山奨学生がクリア。
モノを送るだけではなく、チカラを贈る。
このプロジェクトこそロータリーだと感心しました。
もう一つ紹介されていたタイに図書を贈るプロジェクトも考え方は同じ。
ただ本を贈るだけでなく、何度も足を運び、相手に合わせた書物を選び、教員や司書の
教育も行うという持続可能性を重視した活動、
現在プロジェクトを計画中の我が地区、我がクラブも頑張らなければと
改めて思わされました。
もう一つの特集は『ロータリーの友月間』
あまり知られていない「友」の事実。その一つが、入会と同時に配布されるので
タダだと思っている会員が多いこと。200円納めて購読する義務があります。
次が「友
RIの公式地域雑誌であり、その財政基盤、誌面構成については、
毎年RIの審査を受けて認可されていること。三番目、その目的は1952年二つに
分割された地区の情報共有、日本のロータリアンを「つなぐ
ことから始まったこと。
その誌面には美智子上皇后のご実家、正田英三郎氏が東京RCの会員だったので天皇家のご誕生祝賀も掲載されています。お誕生日はロータリーと同じ223日。
また、地区でもクラブでもあまり知られていない「ロータリーの友地区代表委員」
についても詳しく解説されています。
地区代表委員はガバナーの代理として、地区を代表し「友」の制作に携わる委員
本来、機関誌編集という趣旨に沿えば、地区ガバナーが委員会構成員であるべきところ
地区内でガバナー補佐が置かれるように「友」内にガバナー代理としての委員を置こう
というのが趣旨であったようです。
ところが現実は、なかなか地区の理解が得られず、地区組織内に明確な位置付けも
なされないまま情報の収集に四苦八苦しているのが現状だと思われます。
委員は単年度制で毎年替わる地区が多いのですが、私は通算5年目、
ようやく慣れてきたのか、特集記事掲載を機に転載や講演の話も舞い込み、
予期せぬ反響に仰天、機関誌としての「友」誌のパワーを改めて見直しました。
特集の最後は世界中の地域雑誌の表紙。
よく見ると一つ一つお国柄が出ていて暫く熟視しました。

次は、2020年国際大会の開催地、ハワイ、ホノルルの紹介。
12頁に亘るボリュームのある記事ですが、写真も綺麗だし、楽しみ方もふんだんに
紹介されていて、これは参加者が多くて、早く予約せねば、と焦らされました。

あと、元青少年交換学生が所属する世界最大の通信社「ロイター」が今年の
ピュリツアー賞を受賞したこと
ピュリツァー賞といえば、報道では世界で最も権威ある賞。
ミャンマー軍のロヒンギャ・ムスリムへの弾圧を報道し解放を勝ち取ったこと
評価されてのこと。彼、アントニー・スロドコフスキー君(ポーランド)
滞日生活は好奇心のまま毎日走り回っていたとか、その彼をホストファミリーは
「マルチカルチュラル
と評しました。ロータリーが育てた素晴らしい若者がいる。
ロータリアンとして、それだけでも誇らしいと感じました。
縦組みでは、まずSPEECH
日本銀行の宮田恵一氏の講演「ラグビーから学んだ和の精神」。
ラグビーとロータリーの精神は通じるものがある、というお話。
One for AllAll for Oneとはチームが一体となって、ということだが、
実は敵も味方も国も越えてラガーたちが一体となる。つまりNo sideという
意味でもある。規則は守らせるものではなく自ら守るもの。試合後で相手を讃え合う
No sideはグランドだけでなく、シャワーを浴びて正装に着替えて敵味方交歓する
ことでもある。成程ロータリーと通じる。
氏の話の中で共感したのは「運動会で順位をつけないのは間違っている。過保護は、
子どもを我儘にし、協調性に欠けた子どもする。必ず経験しなければならない
勝ち負けの基礎を子どものうちに体験することは大切
とされたこと。
全く同感。ホントに子供を見ると、親の顔が想像できる。
『この人 訪ねて』は、ミキハウスの創始者 木村皓一さん。
ポリオを克服して恋敵に勝つため野球を始め、今も現役で
ロータリーのチームではでサードを守る面白い方。
著書のタイトルが「惚れて通えば千里も一里」仕事でも彼女でも惚れきって
目標を目指せばうまくいく、ということらしい、本当に実践されたのには驚き。
惚れた彼女のために車椅子から立ち上がり、筋力を鍛えて野球ができるまでになった。
事業も同じなのだろう。「過去は忘れろ、成功事例を持ち出すな」
ミキハウスの訓だとか。
「結果を出した人に、ドカンとビッグボーナスを出す!」大阪人やなぁ・・・
友愛の広場、卓話の泉、俳壇。歌壇。柳壇、ロータリーアットワークいずれにも当地区からの投稿無し。むむむ




2019年7月13日土曜日

ロータリーの友を読もう 7月


『ロータリーの友を読もう』7
R友地区代表委員 深尾 兼好

新しい年度が始まりました。
マーク・ダニエル・マロ―二―会長ご夫妻のポートレートが表紙です。
Rotary Global Media Network
??見慣れないフレーズだなと思っていたら、
本誌冒頭、1年ぶりの片山主水「友」委員長のご挨拶に解説がありました。
Rotary Word Magazine Press」が、情報のデジタル化で、
そのふさわしい言い回しに変わったみたいです。
今年度の新企画として、
個人の職業に対する考え方を紹介する「この人訪ねて」
議論を通じてロータリーの活性化を目指す「侃々諤々」が紹介されています。
自然体で読むのが「好読
好読が「愛読」になることを祈っています」なんてチョット憎い〆。

今月号は、何といっても我らがトップリーダー、
マーク・ダニエル・マロ―二―会長を知ることが第一
「今までの人生はこれからの序章」
れまた、上手すぎるHead Lineで始まります。
ところが、本文に入ると、登場人物が多すぎて、カタカナに不慣れな私は
誰が誰か理解できず、悉く美辞麗句で綴られていることにも辟易しました。
3回読み直して、マーク・ダニエル・マロ―二―会長という人物が、
車のナンバープレートにPPCRN(ポップコーン)とつけるほど
故郷の人とイベントを愛し、ユーモアを解する人だという印象が残りました。
彼は、アイルランド系の移民で祖父、父の2代で築いた大農場に生まれ、
頭がよく、思いやりがあり、好奇心があり、積極性があり、行動力があり、
生まれながらのリーダーシップで、すでに子供の頃から人の上に立つことが
予測されていたようです。
ロータリアンとしても弁護士としても彼の人生を左右した生涯の伴侶、
ゲイ・ブラックバーンを家族に紹介した時に両親を事故で失うという
衝撃的な体験に対しても、母親が教鞭をとった地元の高校に
両親の名前を冠した奨学金を送り、街の人々に感謝の意を表するという強さもあり、
運命的な出会いともいえるゲイ夫人との地球規模のロータリーの旅路が、
「ロータリーは世界をつなぐ」
というシンプルなテーマを実感として伝えました。「
彼ならやってくれますよ」という紹介記事の締めの言葉に
思わず頷いてしまいました。

そして、7頁に戻ってマロ―二―会長のメッセージ。

「人や社会とのつながりがロータリーの経験を生み出す。国際空港でそれぞれがそれぞれの島を目指す群衆とは違う。私たちは島で孤立などはしない。わたしたちが誰であろうと、何語を話そうと、どんな習慣があろうと、ロータリーは皆が一緒。私たちは互いに繋がりあっている。私たちは、私たちが属する地球共同体の一員なのだから。

頼りになる嬉しいメッセージだと感じました。
更に20頁にもう一言。
「ロータリーの未来を形作る本当の場所はクラブ。だからクラブは家族との時間を犠牲にするのではなく、家族との時間を補うような経験を提供する場でなければならない。ロータリーは家族だから、会員家族を温かく受け入れる雰囲気を作るべき」
確かに、家族を第一に思う現代の若い職業人の勧誘が将来のクラブを
維持発展させるのかもしれませんね。

次は例によって『ガバナーの横顔
当地区の喜島健一郎ガバナーの紹介は岩切承自幹事。
「勉強家で真摯にロータリーを考え、家族を考える素晴らしいひと。娘さんの言葉を借りると、我々ロータリアンを黙って見守ってくれる人」
フレーフレー喜島!
39頁からはRI理事、財団管理、米山、ロータリー文庫、と
ロータリー日本百年史について各責任役員からのメッセージ。
三木理事の話から、マロ―二―会長は「オハヨウゴザイマス」と三木理事に声をかけるほどの親日家で8月来日が予定されている、とか。また規定審議会の採択で、柔軟性の導入に引き続き、RI定款を改定し、ローターアクトをRI加盟クラブとして承認する件やRIをアメリカ国内国歳入法に基づく免税団体に変更する件が採択された、との報告があった。
RIと若干異なる日本のロータリー感を是非伝えて頂きたいと切に思う。

縦組みでは、SPEECHこれは素晴らしい。
是非皆さんに読んでいただきたい。常識が変わります。
年間200万人以上を集客する金沢21世紀美術館をつくった蓑 豊さんの講演要旨
優れた美術館には人を呼び寄せる力があり、経済効果をもたらし、街を活性化させる。
という主張を具現化し理論を実証された。
日本の美術館の常識は、文化財保護法に縛られ、「いかにして作品を保護するか

と「見せないか
の二者択一。
多くの人に見せなくて、感動もさせなくて、文化は育たちません。
大英博物館が展示会場を開放し、寝袋で子供たちに一晩過ごさせた、とか
シカゴのフィールド博物館で恐竜の下で寝袋泊をやったとか。
日本ではありえない。
「文化は人が来て文化になる
という司馬遼太郎さんの言葉が引用されていたが、
まさにその通り。
美術館建設には伝統だの街並みにそぐわないだの、といって反対運動がよく起きるが、
感動してこそ人が集まり文化が元気づき街も元気づく。全く同感です。

今月から始まった『この人訪ねて』1回は京都柴野RCの田畑喜八さん。
何と田畑喜八とは200年続く京友禅の名跡だとか。五代目喜八がこの人。
ロータリアンで日本伝統工芸士協会の会長もつとめる。
「良いものだけを見よ」が家訓のひとつで、
京友禅はお公家さんのこえた目に育まれました。
もう一つの家訓が「半歩先を歩け」
で田畑さんは流行が解るデパートの化粧品売り場に通う。
仕事机の後ろには、中国絵画の秘伝「六方」と四つのテストが並んで掛けてあり
クラブ例会へは今も自転車で通う面白い人。

『友愛の広場』『卓話の泉』『俳壇・歌壇・柳壇』『ロータリーアットワーク』ともに今月は当地区からの掲載は無し。就任早々がっかり・・でした。


2019年6月13日木曜日


  『ロータリーの友を読もう』6月


                   R友地区代表委員 深尾兼好

今月は広報特集に原稿依頼を受けました。

P7~P15までのクラブ広報力特集に
「広告のいろは」というテーマで3頁

私は広告屋を生業としておりますが、広報と広告の違いをしっかり
分析したこともなく、広告のおまけのように扱っておりましたが、
キチっと整理してみると、
コミュニケートする方向性が微妙に異なることが解りました。

クラブから寄せられた広報ツールもこれは使える!と思えるものが多く
有意義な特集になったと言えそうです。

Webが登場し広告市場は大混乱の様相を呈していますが、
それぞれに役割があり、Webを核としたクロスメディアと言われる時代でも
既存メディアは生き残れることを確信しました。いい機会を頂き感謝です。

改めてトップページのRI会長のメッセージを見ると、
「インスピレーションになろう」と呼びかけて1年。
「若いイノベーター」と呼ばれるロータリアン、ローターアクターが
確かな自覚のもとに世界を救うべく活動を開始したことが書かれている。

感動を与える存在。今考えると「インスピレーションになろう」とは
素晴らしいメッセージであった気がする。

16頁からは『規定審議会の報告』
2017年から立法案のうち決議案はすべてオンラインで審議することに
なったため、
制定案(RI定款・細則、標準クラブ定款の改定)のみ117の審議となり、
うち25件が日本からの案件ということで、
日本の関心も結構高いことが覗えた。

最も話題になったのは、

一旦否決された案件がバリー・ラシンRI会長の熱弁で覆された1件。
これはRACが別の組織としてRIに加盟できるようにRI定款を改定しよう
という提案で、RACを奉仕の真のパートナーにするためにインスピレーションを与えたい。という会長の信念が受け入れられたことを意味する。

もう一つは

前後14日間」というメイキャップ規定が「年度内」に緩和された件。
例会回数に続く規制緩和で、規則順守を誇りとする日本のロータリアンが
どう対応するか?興味津々といったところ。

次が米山梅吉翁にまつわる逸話の信憑性についての疑問を集めた頁。

 曰く「例会は人生の道場」という有名な言葉。
 曰く『米山はアメリカで法学を学んだ』説。
 曰く「シカゴ博でポールハリスと出会った」説。

どれも根拠がないようで、こうあればいいな、
という米山ファンの創作かもしれない、面白い頁

縦書きに移ってSPEECH 
40年前、日本人で最初にプロサッカー選手として、
当時の世界最強リーグのブンデスリーガを皮切りにドイツで9年間、
プロとして活躍した奥寺康彦氏の講演

プロとは名誉だけではなく、それで食べていく決意があること。
プロの世界では監督は選手に細かい指示などしないし、
チームメイトも何も教えてはくれない。
11人皆個人、個性もプレーも異なる中で、まず自分を
確立しなければチームプレーも考えられない。

これは「自分さえよければ」という利己主義でもなければ、
功をひとに譲るお人よしということでもない。凄い世界だと感じた。

『クラブを訪ねて』は米山梅吉翁ゆかりの静岡、「長泉RC」。
クラブには子供向けの冊子『米山梅吉物語』もあり、
米山記念館を目指して全国からロータリアンが巡礼?に訪れるとか、
まさに日本ロータリーの聖地であろう。一度行ってみたいと思った。

投稿では、『歌壇』に宮崎RCの薗田潤子会員。
『ロータリーアットワーク』に、鹿児島サザンウィンドRC
宮崎東RCの共催で「第6回車椅子バスケットボール」の報告
掲載された。
あっという間の1年間、とはいえやり残したことが一杯。次年度頑張ります。

2019年4月12日金曜日

ロータリーの友を読もう 4月


今月は、ちょっと私的になるが、我がクラブの長柄英男会員が俳壇に入選されたので、その話題から。

  電話での御慶は長し京言葉

私も京都生まれなのでよく解るが、長ったらしいご挨拶とおべんちゃらで、好きだったはずの京言葉のイントネーションが嫌味にすら思えてくる・・わかる、わかる。とこんな風に身近なところから読み始めるのが「友」のファンになるきっかけになる是非試して頂きたい。

今月は母子の健康月間ということで
「命の特集」が中心になっている
冒頭に問題提起されている自殺、
特に若者の自殺は日本の特徴とすら言えるようだ。
未来を担うべき若者が自ら命を絶つのは国や社会の責任でもある。

そんな中で11年もの間、様々な角度からの公開講座、ワークショップ、
フォーラム、最近は会員制交流サイトSNSを使った公開講座など
素晴らしい活動をされている徳島県と徳島南RC.には頭が下がる。

その他「子供の命は地域で守る」の東京東江戸川RC
夏休み明けの91日に子どもの自殺が多いという指摘、
成程ねぇと唸らされた。
地元の歌手を巻き込んでの「いのちの電話」PR
命の重さを伝える、中学校への「出前講座等々、
本気で向き合えば何かできる。

当地区でも、いじめをテーマにしたセミナやフォーラムが各所で
開催されているが、ロータリーの5番目の奉仕未来への奉仕
(青少年奉仕)は、すべてのクラブ、すべてのロータリアンが
真摯に取り組むべき課題だと痛感した。

「母子の健康では、エコー受診率向上を目指した機器の
提供や、それを扱う医師、看護師の研修を行っている
相模原橋本RC紹介されていたが、
うちのクラブでもカンボジアの医療体制構築のため、
グローバル補助金を活用して指導的看護師の養成システムを作ろう
としたが、国情が異なるため未だに実現に至ってはいない。
本腰を上げねばと叱咤された気がした。

次がバリー・ラシン会長のメッセージ
『会話を始めよう』
地球温暖化という狭い視点での話ではなく、今現実に起きている
環境変化が人類に極めて大きい影響をもたらす。という危惧
ラシン会長の国、バハマは国土の80%が海抜1,5m以下だとか、
わずかの海面上昇で国土が失われる。
最近多発する地震や暴風でも生活ラインが脅かされ暮らしが
崩壊する現実は我々も見知っている。

環境問題は6つの重点項目には入っていないが、人道的奉仕活動の
全てに関わるのが環境問題、
ロータリーが環境問題についての会話を始める時が来た」
という提言には共感せざるを得ない。

縦組みに移ってSPEECH
「アジアの中に折りたたまれた日本のこころ」
ビルマの竪琴の地ミャンマーで、慰霊を心に秘めて、
たった一人で始めた医療奉仕活動を、国を動かす事業にまで育てた
小児外科医、吉岡秀人氏の講演からの抜粋。

  これは是非読んで欲しい。

特に末期癌の子どもを夢の世界に連れ出し思い出を育ませる、
という活動は、涙が出るほど感動的。芥川賞を取った又吉直樹の
火花を例にとり、
「時代を変えるのはあなた自身かもしれない、
 でもそうじゃなくてもいい」
歯車でも、粟粒ほどの存在でもいい、一つの前進する分子になっ
作り出した道は、きっと誰かが踏んでいって時代を変える

ここに素晴らしい人がいた。

『クラブを訪ねて』はフナッシーの街の船橋西RC

日本一小さな東照宮、日本で初めてドクターカーを導入した病院、
子どもたちへの出前教室等々、市民と一緒に街を起こす試みがいい。
もう一つ
花街の風情を残す割烹で開かれる例会にも大いに魅かれた。

最後に『ロータリー アット ワーク』
当地区の延岡中央RCの、コノハナロード、高齢化するボランティア
スタッフのためのトラクター贈呈が掲載されている。
 次に続こう!



2019年3月19日火曜日

ロータリーの友を読もう 3月

    
                
                  R友地区代表委員 深尾 兼好

表紙のイラストが楽しい

片方は「井戸端会議」という言葉が生きていた日本の昔であり、
今の開発途上国の風景。水の周りには感謝があり、歓談がある。
もう片方はひな祭り。お雛様が縄跳びするほど春は明るい

ページをめくるとまず、
RI会長メッセージ』
ローターアクトへの期待が語られている。「ローターアクターは、
奉仕の第2世紀にロータリーが存在意義を高める道を切り開いている」と。
まさに5番目の奉仕「青少年奉仕」は未来への奉仕活動と言える
3月は水と衛生月間
国連は322日を「水の日」と定め、持続可能な開発目標(SDCs)
のひとつに「安全な水とトイレを世界中に」を盛り込み、
ロータリーでも「水と衛生」が6つの重点分野のひとつになっている。

 確かに「湯水の如く」と例えられるほど無駄に水を浪費する日本でも、
 昔は井戸や洗濯場の周りに人が集まり
 コミュニケーションの場として大事に扱われていたはずなのに

 使い放題になって隣近所との付き合いは無くなった

世界中に安全な水を届けようというロータリーの活動は、
世界のあらゆる地域に安心と共に地域の連帯意識をもたらすものだと思う。

きれいな水プロジェクトと呼び、6度に亘り、100万K㎡の池を掘利、
 25の浄水施設を作った2830地区。素晴らしいのは、近くに集会所を整備し、
 浄化された水を水道局がチェック、地域に有料で販売しメンテに充てる
 という地域が自立した運営ができるシステムを構築したこと。
 更にはその活動をCMや番組にして地区の放送局でOA
 公共イメージの向上や会員増強に繋げたこと、であろう。

この他、電気水脈探査機を導入し「上総掘り」という伝統的手法で
井戸を掘り、ケニヤの水環境の改善を目指している2750地区。
NPO法人「国境なき奉仕団」に協力して、ミャンマーの小中学校に
500ガロンの雨水貯水タンクを設置した大東RC
北海道内全域のブラックアウトによって、この日本で水被害を体験した
ことから、水源池見学で会員意識の向上を図った富良野RC
雨水利用によるうるおいのある街づくりを目指し、ワインタンクに雨水を貯め
家庭ごとに小さなダムを作る計画を進める甲府東RC.等、
様々な方法で水問題と取り組む地区やクラブが紹介されている。

次が、会員増強・維持に挑むRAC
 31117日は『世界ローターアクト週間。どのクラブでも過疎化や
 少子化による会員の減少という同じ悩みを抱えているようで、
 その中で積極的に会員の増強維と取り組むクラブが紹介されていて
 参考になった。

RACって「何をするグループなの?」という命題になかなか答えられず、
目的も見えない、というリーダーも多く、

 勧誘したい人が何を求めているのか?」「興味は何か?
 リサーチし、体的に活動がイメージできる動画を準備する、
 という意見。これは面白い。

 SNSを利用して写真や文章を拡散させる。
 卓話だけでなく、職場訪問やキャンプ、ボーリングといった
 例会の楽しみ方を工夫する。
 ロータリアンやインターアクター他のロータリーファミリーとの交友
 異業種の同世代との交流やリーダーシップが学べるといったことを
 魅力として伝える。といった意見。

またチラシを作って市役所や商工会で配布したり、イベントや例会に招待し、
懇親会で仲間にしてしまう等々。

個人的には、RYLAなどの催しの運営、PRの一切をRACで請け負い
全員で取り組み目的意識を持たせることが一番なのではと思うが・・

そして次が、
『マーク・ダニエル・マロー二ーRI会長エレクトの紹介
 RI会長ノミニー決定の報告をチノパンとロータリーのロゴ入りTシャツで
 聞き上着もつけずに本部に直行したというマロー二ー氏は夫婦で
 法律事務所を経営する弁護士。深みのあるバリトンが素敵だとか
 陽気で存在感のあるロータリアンが想像できる

ロータリーは個人からなる国連のようなもの
 世界には素晴らしい未来が待っていることを気づかせてくれるのが
 ロータリーで、自分はその実現のため、ロータリーを成長させることを
 最優先する。

そのためにクラブの会員増強・維持の支援、新しいクラブの結成を支援、
これは既存クラブがない地域での拡大に留まらず、
形の異なるクラブの併設も含める。
2番目があらゆる催しを家族に配慮したものとする。
3番目が若い世代がロータリーのリーダーとなれるような受け皿を準備する。
4番目がロータリーと国連との関係を重視する、ということ。

国際的な友情を実感したというマローニーRI会長エレクトのテーマは
『ロータリーは世界をつなぐ』


これを受けた『国際協議会はカリフォルニア州サンディエゴで開催され、
初の試みとして、ローターアクター60人が参加、分科会では英語と日本語
同時通訳も行われた、とか。

 日本から参加したガバナー・エレクトの感想も掲載されている
 当地区の喜島健一郎ガバナー・エレクは、
 「ためになった。RIの方針を地区のために役立てたい」と
 決意を述べている。

   頑張れ、頑張れ。喜島!

心は共にに感動的な取り組みが紹介されている。
 立ち直れないほどの甚大な被害を受けた釜石が2019年ワールドカップ
 開催候補地に手を挙げ、見事勝ち取った「奇跡の釜石

 津波で最も被害を受けた鵜住居に復興スタジアムが建設され、
 イングランドに派遣されたラグビー応援大使、洞口留伊さんの
 「私は釜石が好きだ」で始まる感動的なスピーチで
 オープニングイベントが開催されたという。

凄い、逞しい住民たちの手で、ホントにラグビーの街が復した


縦組みに移ってSPEECH
 710地区のIMで講演された、広島大学の安藤忠男名誉教授の
   『水のSDGs』の話。

 人類の課題として、マサチューセッツ工科大のメドウズ教授の理論で
 世界のベストセラーにもなった「成長の限界」を取り上げ、
 21世紀中に生じる破綻への道を回避するため、
  生長(Growth)には限界があるが、
  持続可能な成長(Development)は可能ではないか?と問いかけ

人類は量的な生長から持続可能な質的な成長に転換すべき
 だと主張。経済もそういえば、質的な成長であるはずだ。

 えっ!と驚いたが「1日に倍生長し、30日で池全体を覆う蓮の生長は
 その池の半分を覆うのが前日、前々日だとまだ1/4に過ぎないことから、
 破綻はまだ大丈夫と思っていると急激に起きることを挙げ、

「今、対策を講じねば破綻はすぐそこと警告されている。

 確かにそうだ、
 でもほとんどの人がそれに気づいていない

 個人が取り組むべき水のSDG(持続可能な開発目標)として、
 実際にご自分で、燃料を太陽光・熱に切り替え、断熱リフォームで、
 カーボンニュートラルを実現
 井戸を掘り、サニタリー設備を作ることで、家庭排水を全て敷地内処理
 することに成功。自立型家づくりでビオトープを実現させた。ウーム・・・
 地域のみんなが目覚め、知恵を出し合えば目標は実現するもの
 という気がしてきた。


クラブを訪ねては広島の西条RC.

 西条と言えば「酒どころ」、酒屋だらけだと聞くだけで行ってみたい。
 クラブに3つの酒蔵の社長が在籍する。
  賀茂泉と白牡丹と賀茂鶴。どれも謂れのある名蔵。
 白牡丹は「三成に過ぎたものあり、島左近と佐和山の城」と謂われた
  あの島左近の子孫の酒蔵。
 賀茂鶴は我が父が正月に決まって封を開けていた金箔入りの大吟醸。

「西条の人間が10人集まって1時間半飲めば、まず五升がアヴェレージ」とか。

    OK!その話、乗ったぁ! 

  とそのあと、

 『友愛の広場』『卓話の泉』『歌壇』『ロータリーアトワーク』
 読み進んでも当地区からの投稿なし!今月も。
 よそは頑張ってるのに・・・ちょっと気合入れましょうよ。