『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2018年7月17日火曜日

ロータリーの友を読もう 7月


2730 地区 R友 地区代表委員 深尾 兼好

4年ぶりに友の地区代表委員を拝命し、例年とは違う意気込みで友を手に取ったら「えっ、分厚い?」確か70ページくらいだったと思うのだが、今月号は90ページ。「うーんまさにインスピレーションになってる!
。で、例によって横組からページをめくると、いきなり片山主水ロータリーの友委員会委員長が登場。「良き読者の伝統を引き継ぎ、その監督のもと良き編集者の伝統を受け継ぐスタッフにより編集される、RI会長表彰も受けた模範的地域雑誌
という解説。友に心を向け,友を心に引き寄せ、好読、愛読に繋げて欲しいとメッセージ。「好読」とは何て素晴らしい言葉でしょう。

新年度RI会長のテーマ『インスピレーションになろう』
「霊感?思い付き?
になる?分からないなぁと思ってメッセージを読むと、国際ロータリー理事会が採択した新しいビジョン「ロータリアンは世界で、地域で、そして自分自身の中で持続可能な良い変化を生むため、手を取り合って行動する世界を目指す」という書き出しから,「ロータリアンにとって一番大切なのは、自分自身に変化を生み出すために行動する」。そして
人々の暮らしを変えるような影響をもたらす活動を行うことでロータリーが地域社会の、更には全世界のインスピレーションになる」。
最後は「インスピレーションになりましょう、力を合わせれば、わたしたちは世界にインスピレーションを与えることができるのです」。という言葉で締めくくられていた。
インスピレーションとは「鼓舞させる人
、「息を吹き込む人
ということになるのか?

Call me Barryというヘッドラインで紹介されているバリー・ラシン新会長のプロフィル。写真がカッコいい。気さくで頼りになる風貌。海が好き、犬が好き、ガーデニングが好きというのも共感。優等生じゃないのも好感。家業の病院を継ぐため、医大に入るが2年で中退。でもそのあとが凄い。マイアミ大で会計学、フロリダ大で病院経営のMBAを取得して病院を継ぎ、本当に必要と言われる病院に育てた。
「私たちがここにいるのは、同じ道を歩み続けるためではなく、新しい道を切り開くため、人生では賭けに出なければならない」という言葉もいい。
地元ハイチではロックスターのような憧れの存在だというのも頷ける。

23ページからが全34地区の新ガバナーの紹介。個性が34個、いろんな方がいる。わが2730地区は川原篤雄ガバナー。「目標は高く、志操は固し」と紹介されているが、写真で見ると奥様との距離が34地区中、最も近い。愛妻家の面目躍如。
42ページからはRI理事他各分野の指導者のメッセージ。石黒慶一RI理事は、KADOKAWA97日から配給する『プレス しあわせの呼吸』,ポリオに感染した人の生き方を描いた映画を紹介されている。この作品には「END PORIO NOW」のロゴが掲出されているらしい。是非見たい。三木 明RI理事は毎年当地区でご講演頂いている大事なゲスト。既定審議会には世界中から文化、宗教、習慣の異なるロータリアンが集まり、新しいルールを決める。これはまさにロータリーの多様性の現れだが、それぞれが違うロータリー觀を持って当然。日本人らしいロータリー觀を世界に発信するのもいい、とメッセージ。同感です。
47ページに1024日は『世界ポリオデー』という記述があった。世界中のロータリーがポリオ撲滅を目的としたイベントを実施しているとか。チャリティコンサートや募金活動、地域イベントへのブース出展等、世界ポリオデーへのイベント登録を呼びかけている。我々の地区やクラブでも積極的に何か考えたいものだ。インスピレーションにならねば。
50ページからはPeople of action around the world
今月は氷上のゴルフでフードバントリー(ホームレスに食品を提供)に寄付したアメリカの例をはじめ、若者の就職チャンスを作るため写真と動画の研修機材を寄付したブラジル。眼鏡を回収しアフリカでの再利用を計画したスコットランド。女性に対する暴力追放キャンペーン「ノン シアーモ ソーレ(私たちは独りじゃない)」のイタリア。障害をもったアスリートたちの夢の実現を支援するシンガポールが紹介されている。世界の地域で行われている身近な取り組みは刺激になる。
縁あってロータリーに触れた若者たちのその後を追ったNEW GENERATION」。「旅するロータリアン」「パズルdeロータリー」も今までになく新鮮で面白い。

縦組では、『SPEECH活水学院の吹奏楽団の総監督 藤重 佳久氏。私は長崎で学生時代を送ったため「活水女学院」という名前に反応して読んだが感動した。仏教系の金賞常連校からカトリック系の無名校に移られた氏は、西洋音楽はキリスト教の五線譜が原点ということで抵抗なく移籍。成程と頷いたが、「いい顔、いい声、いい心」が音を変える、演奏とは正しく楽器を鳴らすことではなく、朗読のように自分の気持ちをこめて演じると生きた音楽になる。と気づかされたそうである。「ねばならない」のMust教育ではなく、「したい」というWill教育でなければならない。音楽指導は人間教育であり、指導の一環として日誌を書かせるのは、いい文章の書ける子はいい音楽を奏でることを実感したからだとも。アメリカでは表現は人間を育てる大事な授業、との観点から、基礎教科として扱われている
お勉強という感じで音楽をするのではなく、楽しみながら授業を受けていると思いやりをもち、自分で物事を考える生徒に育つ、ということなのだろう。

次が『クラブを訪ねて』これまた学生時代40日間実習で滞在した寒河江にあるロータリークラブで創立60周年を迎える伝統クラブである。「ロータリーの杜』を寄贈し、桜や紅葉の名所に育てた、とか。寒河江は元天領で豊かに栄えた土地。砂金が採れ、国の重文、十二神将で知られる名刹慈恩寺が在り、旧家には立派な京風のひな人形が残っている。サクランボや米、水、蕎麦といった自然の恵みがふんだん。米と水と言えば酒。クラブには三軒の造り酒屋のオーナーがいて、うらやましい限り。蕎麦食いが高じて蕎麦道場を作ってしまった粋人もいるとか。これは絶対訪問したい。と思うこといきり。
最後に「友愛の広場
、「卓話の泉
、「俳壇、歌壇、柳壇
、「ROTARY AT WORK」、「声
と続くが今月は友愛の広場に当地区の鹿児島西南クラブのSATUMAミカンと薩摩六白黒豚
、が掲載されている。NHK大河ドラマで注目を集める薩摩のお話。地元でも知らない薩英戦争の詳解が述べられ、SATUMAと呼ばれた温州ミカンとその返礼に貰ったバークシャー種の黒豚が鹿児島ブランドの六白黒豚になった。その通り!これは日本一旨い