『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2013年2月19日火曜日

2013年2月号のみどころ



 やっぱり表紙から、合掌造りの巨大な民家に降る牡丹雪。3段の窓明かりに暖かい大家族の営みが見える。フォーカスを窓明かりに設定してあるので牡丹雪は綿のように優しい。陶酔の世界と解説されていたが、よく解る。もう一枚は氷のオブジェ越しの富士山。雪を被って尚、くっきりと山肌が見える冴えた富士に薄いブルーの氷柱を合わせる。凛々しい。

 この表紙の温もりと凛々しさを胸に本文に目を通すと、田中作次RI会長のメッセージ「超我の奉仕に国境はない。超我の奉仕が生み出す希望が広がった土地から平和が芽生える」正しく温もりと凛々しさに満ちた言葉が巻頭を飾っている。ついで『異文化との出合い』青少年交換プログラム、米山奨学生の受け入れ、国際奉仕プロジェクト等々、世界理解月間の特集として、日本各地のクラブの活動が紹介されている。異文化との出逢、感動がお互いの理解を生み、素晴らしい国際関係に育つという事、どのスナップにも奉仕される側だけでなく、奉仕する側にも笑顔が溢れている『VOICES for PEASE』ロータリーの平和推進運動の流れを紹介したページ。平和という漠然とした概念でしか理解していなかったが、ここに連綿と綴られたロータリーの平和運動との取り組みには驚かされた。第1次大戦で果たした平和の調停者としての役割を皮きりに、国際平和会議、綱領への明記、捕虜の救援、第2次大戦での160本の反戦記事掲載、UNESCOに発展したロータリーの平和計画会議、国連憲章にもロータリーが関わっていた。現在は国際紛争の解決と平和のためのポール・ハリスセンター=ロータリーセンターが新しい指導力の発掘をめざして活動している。ポール・ハリスが始めた相互扶助と親睦の組織がその遺産として世界の平和を希求する精神を残した。『私が考える平和の』のページに平和とは戦争と戦争の間を言うとあった。平和は勝ち取るものだという考え方に共鳴はするが、ちょっと悲しい。世界中が理解しあえて、自分のためじゃなく他人のためになる事を考えることができたら紛争など起きないと思うが・・

 もう一つ印象に残ったのは『心は共に』に掲載されていた「ともだちin名取」の復興支援イベント。田植えから稲刈りまで長いスパンで地域の支援活動団体を支援した名取RCの活動に敬服した。「小さな支援」と謙遜されていたがとんでもない。どんなに金を掛けたイベントより心に響いた。田んぼから感謝のメッセージを送り、最後は米を収穫するという企画だが、みんなで力を合わせるという事に意義がある。素晴らしい。

 縦組みのページでは、『この人、この仕事』(株)ハニーズの江尻義久社長のインタビュー記事が面白い。江尻語録とも言うべきユニークな格言?の連発。曰く「お金がどんどん余っていくんです」「婦人服には鮮度が大切」。本社を東京に移したら?という問いの答えが「二時間かけて東京に行くと、ものが新鮮に見える、地方にいる事の利点です」。経営危機を乗り切った話で「行き先さえ決まってれば、間違った道を選んでも最終的には目標地点に到達できる」。因みにお気に入りのCDは陽水の「夢の中へ」だとか、納得。

 最後に今月号には当地区の地区大会の略報が掲載されている。紹介photoとして送付した数点のなかから友愛の広場での古武道が選択された。他地区の報告も拝見したが、それぞれに特徴が出ていて面白かった。編集部のセンスに拍手。