『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2020年4月8日水曜日

ロータリーの友を読もう4月

ロータリーの友地区代表委員 深尾 兼好

表紙360度見渡せる山のてっぺんの大きな木。
霧島に天空の森という高級リゾートがあるが、そこの風景が全くこれに近い。
透明な日は、霧島連山から大隅高隈、桜島、微かに開聞岳まで見渡せる。
頂上でミルク、と解説にはあったが、私は、断然満天の星を見ながらのBarがお勧め。もう一つの表紙は、ハーバート・テ―ラー
ロータリーの職業訓4つのテスト」の創案者。
かの1929年の大恐慌の頃、倒産寸前の会社を再建した有名人、
ロータリーが職業奉仕を以てなる国際奉仕団体と謂われる所以である。

今月は「母子の健康月間」。
マローニ―RI会長は、昨年11月の国連ロータリーデーで表彰された
難民コミュニティ支援の活動(ideas.rotary.orgに掲載)を例に上げ、
「世界をつなぐ」というロータリーの一番の強みを忘れなければ、
目を覆いたくなるような悲惨な現実にも対処する機会の扉を開くことが出来る。
とメッセージされている。
特集「命のためにできること」。
いちばん最初の横浜金沢RCが行った
「モンゴルの母子保健向上プロジェクト」に共感、その成果に感激した。
我々のクラブがカンボジアで実施しようとしている
「高度な看護技術者要請プロジェクト」と、考え方、進め方が全く同じ。
3年前、JIKAが関与する現地の団体から支援の養成を受け、現状を視察した。
看護師の国家資格ができた端で、高度なスキルをもった看護スタッフはごく僅か、
看護師の立場も弱く、患者が廊下まで溢れた病院で昼夜働かされている
現状を見て、グローバル補助金の活用を企図した。
横浜金沢RCと同様地域社会のニーズを自力で満たす力をつけさせることが、
持続可能な支援であり、我々が養成した看護スタッフがインストラクターとなり、
研修に使う機材も現地でメンテナンスが可能な形を作れば支援は成功に至る。
確かに国家的な協力=保健省が関リ国立の施設が使えれば、
WHOの統計によって効果と評価が可視化できる
素晴らしい成功例を見せていただいた。

次が児童虐待防止のオレンジリボン運動から、一歩進め、
児童養護施設での「思春期セミナー」を継続している東京豊島東RCの例。
高校卒業後、施設を離れ自立した女子の6割が
虐待を理由に保護されている現状。所謂、
性教育の不備が施設の子たちを破滅に導いている
そこを女性ロータリアンならではの取り組みで
地道な活動をつづけられていることに感心した。

「家族をロータリーに巻き込む」という頁では、
女性会員とそのパートナーにスポットを当てる、という面白い企画で、
女性会員が一人もいない我がクラブでは想像もできないことで、
紹介された記事にいちいち驚かされた。

男性パートナーが会合の講師や重要な役割を担ったり、
放課後例会への参加、青少年の育成への地域住民としての協力。
埼玉のクラブではご主人がブライダル例会に参加し配偶者の会会長へ、
更にはロータリアンとなって夫婦でRLI-DLを務められるまでになった例。
ガバナー・エレクト・パートナーとして国際協議会に参加される男性パートナーも多く、
積極的に発言されているという。

確かにパートナーが参画することは、地域の理解を得ることにも繋がり、
ロータリーとは違う視点から奉仕のあり方を考えることにもなる。
素晴らしいことだと改めて認識した。うちのクラブも頑張らねば。

「ガバナーエレクトin国際競技会」では
518人のGEとそのパートナー392人が参加。
次年度のホルガー・クナークRI会長のテーマ
「ロータリーは機会の扉を開く」が徹底的に論じられた。
祭りの夕辺では「東京五輪音頭2020が披露され、
パートナーの円卓会議でも配偶者の協力が不可欠であることが実証された。
またロータリー家族、いやもう、パートナーでもあるローターアクトも60人が参加し
日本から参加したアクターたちのメッセージに大いに期待が膨らむのを感じた。

36頁から3ページが「侃々諤々」
今回のテーマは「家族はロータリー活動に積極的に参加?それとも・・・」
今月は、最初のページから配偶者、ロータリー家族の理解と協力で
活動の領域を広げた例が、これでもか、というくらい紹介されているのだから
当然、参加すべきでしょう、が当たり前で、殆どが家族の参加を大絶賛。
一人だけ「家族の理解は必要だが、ロータリーは仕事や家族と切り離された
リフレッシュタイム、男の世界のような各クラブが持つ風土を残すのも
いいのではないか?」という意見もあった。
どちらかというと私もこっちかな?

あと、「写真でつづる日本のロータリー100年」も楽しい。
1971年に音の出る黒板があったなんて驚き。
「友」の表紙が両面になったのはその翌年とか、
写真は昔をそのまま伝えてくれる。未来まで残したいものだ。

縦組みではSPEECH」。
毎回「なるほどねぇ」と頷いてしまう話なのだが、
今回も、目から鱗の幼児教育論で驚いてしまった。
一つは、「保育園ではお利口なのに、家では聞き分けがない」という子は、
社会と家庭の区別ができていて、信頼できるから母親に甘えているだけで
悪いことではない、ということ。
もう一つは、子育ては母親だけの責任ではないということ。
お母さんが頑張っても無駄、家族や学校、地域の人に助けを求めて
Good Enough Mother「ほどほどの母親」でいることが、
子供のコミュニケーション能力や自主性、社会性を育てる。
つまり、昔のように、子育ては大家族と大自然と、ご近所と一緒に
行うのがいいということ。

また一つは、
3歳までに施したことが人生の根幹になる、というのは大嘘
だということ。早くから勉強させるより、遊ぶ教育を大事にする
暗記させるより考えさせる環境を作ること、
つまりActive learningが大切。
そして、一番共鳴したのは、
人は幼児教育では育たない、生涯かけて育つ
大人になっても遊びに夢中になれる人は魅力的な人生を送れるということ。
うーん、分かる、その通り!

「この人訪ねて」
あの製氷機のホシザキの会長、坂本精志さん(名古屋東RC)。
1937年生まれだから82歳かしら、78歳から深紅のハーレーに乗リ、
85歳になったらスキューバーダイビングを始めるという怪物だが、
ロータリーでの寄付実績が凄い
米山記念奨学会へ1億円。ポール・ハリス・フェロー、米山功労者連続30回・・・
「日本にはまだ寄付する文化がない。それを根付かせたい」と熱い。
投稿欄では
俳壇に鹿児島西RC長柄英男会員が先月に続き入選。快挙です。
ロータリー・アットワークには、ジャパンカレントRECが、
居住地域が広範囲に渡るというハンディを克服してショッピングモールで
「ポリオ募金活動」を実施したしたことが紹介されている。