『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2020年6月11日木曜日

ロータリーの友を読もう・5/6月

                     ロータリーの友地区代表委員名 深尾 兼好

今月は表紙が3点、表1は路地の突き当りのドア。
コロナ禍の今見ると「出口が見えた」と思いたい。
表2は外出自粛で楽しかった外に思いを馳せているのか・・・
見る気分によってイラストの印象が変わるようだ。
表4は4つのテストの翻訳者、手島友健。
第二次大戦で脱会していた日本ロータリーをRIに復帰させたことでも有名。
今回の『会長メッセージ』は3頁。
WHOのパンデミック宣言を受けて、国際大会の実施を断念。
「例会、会合のオンライン化といった新しいスタイルへの急激な変化に、
ロータリーも共に変化しなければならない。まさに新しいロータリーの
行動計画で挙げられた《適応力を高める》という能力が試される時だ
と明言された。
またハワイの国際大会のスローガンでもあった
「アロハ」の精神(互いに敬意と愛情を持つ)が、
ロータリーの共同体が人類のために行動を起こすパワーの源になる、とも。

最初の特集は『ロータリーの適応力が試されるとき』
まず今年度から始まった『侃々諤々』には、全国のクラブの情報が集まり、
改めて感じたロータリー活動の意義等、意見が掲載されている。
全国的に例会、集会は中止、次年度の準備に大きな影響がでている。
総じて言えることは、
Webの活用(オンライン例会やSNSによるコミュニケーション)と
中止になった集会の余剰資金を使った社会奉仕。
劇的な「コミュニケーション革命」というピンチをチャンスに変えて
世界を友好の輪で繋ぎたい、と動き出したクラブもある。
クラブの取り組みとしては、一般市民へのマスクの配布やフードバンクへの寄付、
新聞メディアを使った感染防止の啓蒙活動。
これに対して海外では、医療機関や医療従事者への支援が多数を占める。
防護服、呼吸器、換気装置、食事がままならない医療従事者に食事を提供している
国もあった、我が2730地区も宮崎、鹿児島の医師会、歯科医師会にそれぞれ10,000個ずつフェイスシールドを送りマスメディアでも取り上げられた。

『日本国内全34地区の緊急アンケート』では、
かつてない対応を迫られている次年度の準備状況が数値化されている。
「地区チーム研修」は、緊急事態宣言前ということもあってほぼ前年通り。
ただ研修時間の短縮や懇親会は中止。PETSは資料送付やオンライン会議に変更し
リポート提出が義務付けられている。
「地区研修・協議会」も同様、会議方式を断念しDVD配布に変更、
中止する地区も11,8%あった。
すべてのプログラムでほとんどの地区で講演や食事は中止されている。
当地区はPETSRLI方式を導入し2日間フルにディスカッションする
計画であったが中止。DVD配布を余儀なくされた。
この項の最後が『オンライン会議のススメ』
Zoomと呼ばれるオンライン会議システムが推奨され、
参加できない会員には紙、もしくはDVD郵送で補完、
2500地区は現実に実施し成功を収めている。
大規模会議にも使えるということで、これからの会議の主流になるであろう、とのこと。
個人的には、コロナが収束すれば、やっぱりみんな一堂に介して賑やかにやりたい、
と思うのだが・・・
次がロータリーの新たなパートナーとなる
『ローターアクターに聞きました』 結果発表
恥ずかしながら、日本のRACの数が302、会員2107ということも知らなかったが、
RACを楽しみ、目的や理念を理解しているメンバーが7割以上いることに驚いた。
ただ、入会動機が「上司に誘われて」が最も多いのは義務感が先に立つような
気がして寂しいと感じた。
20194月の規定審議会で、RACRIの加盟クラブに含まれるようになったが、
そのことに関して、肯定、否定を明確にしたのは、わずか37%。
60%が、どちらでもない、と答えるなど戸惑いが見られる。
肯定者は、ロータリーに支援してもらうだけでなく、ローターアクトも主体的に
動けるようになる。
否定者は、日本のローターアクトは、提唱されて出来たという意識が強く、
自立できるほどではない。負担が増えるのは困る。という意見。
上限年齢の廃止、(会員及び提唱クラブの承認を得てクラブ独自の年齢制限を設定できる)についても、活動の輪が広がる、人員不足が解消される。逆に卒会という目標がなくなり、メリハリがなくなる等、賛否両論ある。
一緒に活動してみて、より良い繋がり方を模索するしかないと思われる。
 もう一つの特集は『海洋プラスチック問題』
オーストラリアのローターアクター、ルドビック・グロジャンさんのリポートによると
毎年880万トンのプラスチックが海洋に投棄されているとか。
880万トンってどのくらい量かと言うと、ジャンボジェット5万機分
5万機??想像を絶する。このままだと2050年には海に存在するプラスチックが
重量ベースで魚を超える。
そして、調査の結果、その多くがアフリカ、インド、中国の河川から流入している
ことがわかった。河川から海への流入を止めることで海はかなり浄化される。
川を監視し微細なマイクロプラスチックまで見つけて撤去する
つまり「水をきれいに洗う方法)をグロシャンさんが創設した
技術企業「OceanX Group」が開発し、環境活動を監視するセンサーの配備を行っている。この活動には世界中の意識あるロータリアン、
特に最悪と評価された河川流域の人の支援が必要、
彼は世界的なボランティア組織、ロータリーに呼びかけた。
ロータリーの出番というわけだ。
個々に示されているデータは凄い。
太平洋ゴミベルト155万平方キロ(テキサス州の倍の広さ)
鯨のお腹から見つかったゴミの量100キロ
海鳥でプラスチックを摂取していたひな98
イギリス海峡でプラスチックを含む魚1/3.

日本は一人あたりのプラごみ廃棄量が世界で2番目というに、
メディアが積極的に取り上げることもなく国民の関心は薄い。
そんな中で頑張っているクラブがある。
卓話や教材の提供で啓蒙活動をするクラブ。
・ウミガメの産卵地からプラごみをなくす清掃活動を続けるクラブ
・出雲のインターアクトは、場所柄、韓国や北朝鮮、中国やロシアの
漂着物が多い出雲で、調査と清掃活動を行っている。
改めてこの特集でプラごみの驚異を自覚させられた。
END POLIO NOW
兄と弟をポリオで亡なくした日本のロータリアンがインドのワクチン投与に
参加して、一緒に遊ぶことも、喧嘩することもなかった兄と弟に思いを巡らす。
「あの時ワクチンがあれば」
小児麻痺という言葉を知っている世代の共通の思いだろう
『視点・ガバナーのロータリー・モメント』には、
当地区の喜島健一郎ガバナーが投稿されている。
「目の前の一人の仲間のおかげで人生が潤うことがある」
喜島ガバナーの人柄が伺える。体調がすぐれぬ中、任務達成。本当にご苦労さまでした。
縦組みに移ってSPEECH 教育者、鶴羽佳子さんの講演要旨。
今、日本には労働人口の不足に倍するニートがいるという。
社会とコミュニケーションができず、自己否定で閉じこもってしまう。
自立のためのコミュニケーション能力を養う「ギャング・エイジ)を体験することなく
大人になったことが原因だという。
鹿児島にはかつて「郷中教育」という仕組みが合って、縦割りのグループで
子どもたちは、集団行動やいたずらを学んでいた。やはり、失敗しないように
が先回りして守ってやる様な過保護は、大人になっていきなり失敗に直面した子供を
壊してしまうということだろう。「安心して失敗しなさい」と言って育てる。
それも両親だけではなく地域が子どもたちを育てること(コンソーシアム)
大事ということ。うーむ、納得!
『この人訪ねて』は所沢中央RCの畑中教一さん。食品サンプルメーカーの創業者。
現在は息子さんが跡をついで、食品サンプルをアレンジしたアクセサリーや
ディスプレーを製造販売して注目されている。
趣味の盆栽では、面倒見の良さが、素晴らしい見返りを生み出し、
北京に畑中さんのための盆栽園ができた。
「ロータリークラブは自分にとっての遊び場」・・私も早くそんな心境になりたい。
投稿では『歌壇』に宮崎RCの薗田潤子さんの
永遠を一瞬にこめ跳躍す バレリーナの足の細き強靭 が入選
「ロータリーアットワーク」に日向東RC
「元プロ野球選手による野球教室」が掲出されている。