『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2011年5月18日水曜日

2011年4月号 感想

 雑誌月間の特集として「印象に残った『友』の記事」が掲載されていたが、やはりどの会員も感激するところは同じだなと感じた。職業倫理についての深川PGの持論「社員こそ貴重な財産」にもとづく経営者としての崇高な生き方。『この人、この仕事』の漬物屋、染谷庄一郎さんに感銘を受けた桐生中央RC酒井会員の悩み。『SPEECH』で取り上げられた様々な視点からの水問題。そして何よりも表紙の写真の素晴らしさ、何人もの方がたった一枚の写真にこめられたドラマや詩情、メッセージを感じておられ、いちいち肯いてしまった。
 ポリオ撲滅と女子教育に挑むグラミー賞歌手アンジェリーク キジョ―へのインタビューでは「教育をうけた母親は男の子に、自分の姉や妹に敬意を払うことから教えるでしょう。それは男の子が将来女性に対して敬意を払うようになることを意味する」という言葉に、当たり前のように高等教育に胡坐をかいていた自分を含めた日本人を恥じ、支援財団の名称「バトンガ」=私を悩ませないで。私はいつだってなりたい自分になることができる、に感銘すら受けた。同じ様に東南アジアの子供たちについての民際センター 富田直樹氏のリポートにある「教育がなければ、辺境に暮らす人々が貧困の連鎖から抜け出るのは不可能です」という報告にも、我々が考えも及ばなかった初等中等教育の重要性に気付かされた。
 縦組みのページでは『この人、この仕事』水晶彫刻士の甲府北RC河野道一会員の紹介だったが、「石がなりたい形を見極めるまで2年、3年でも待つ」という達人の言葉に感心し、余技に留まらないサッカーやジャズ、太陽の季節への憧れなど全てを仕事の糧として取り込む素敵な生き方にも感動した。また今月号は『卓話の泉』に興味がそそられ、梅酒の梅と梅干の梅の違いや、誰でも知ってる南高梅の名称が南部高等学校に由来する話や、石原慎太郎東京都知事の強硬発言を裏づける、エネルギー消費の半分以上が空調と照明だという話。すき焼きと国の活力の相関関係など、楽しく読ませていただいた。
ロータリーの友地区委員 深尾兼好