『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2021年6月4日金曜日

ロータリーの友を読もう6月


表紙 

1年間、表紙のイラストを楽しませていただいた。最後の月は揺れる椰子の木陰に

トロピカルカラー。我々広告屋がロゴマークやコーポレートカラーに好んで使いそうな

陽気な色が並んでいる。もうすぐ夏、そろそろコロナも消えて欲しい。


RI会長メッセージは

今月は、お気に入りの仲間の活動紹介じゃなくて、クナーク会長年度の総括。 

「変化を機会として捉える」「ロータリーを柔軟で適応力のある組織にする」

「若者、女性の力を取り込める多様性を持つ」。

コロナという大障害に翻弄され、気がつくと、リモートとかバーチャルとか、

新しいロータリーのスタイルが出来上がっていた。

1年前のクナーク会長の宣言[ロータリーは機会の扉を開く」

その通りになったことに驚かされる。


P7特集Diana Schoberg「私たちの自然の中で」

これは、すごく意味のある特集だと感じた。

「環境という新しい分野での取り組みが始まっています」

ということで紹介されているのが、

「地域の経済発展」「基本的教育と識字率の向上」「水と衛生」「平和構築と紛争予防」

「疾病予防と治療」「母子の健康」に環境の整備が関わった場合のグローバル補助金の拠出

これら重点分野の背景に環境問題がある

それぞれの問題のバックボーンとして環境があるのではなく、

環境自体を取り上げる時代が来ているのでは?と思ったら、

最後に「環境」を重点項目に採用したマーク・マロニー前会長の談話。

『人と地球環境は切っても来れない関係にある。ロータリアン候補者が、

私達の重点項目を見て環境が含まれないことを知れば別の選択へと進んでしまう」

「ロータリーを成長させるために環境を重点分野に掲げた」

思わず納得。素晴らしい編集構成だと感心した 


P18特集 台湾「近いうちにきっと会える」

台湾に行くはずだったのに残念だなぁ、と思っていた矢先だったので、楽しく読ませて

いただいた。早くからコロナの封じ込めに成功した台湾では、最大の予防対策をして

通常通り例会や事業を行っている、という報告にもニッコリ。

私達の姉妹クラブ宜蘭RCに思いを馳せた。

中でも『台湾扶論』編集長の話は素晴らしい。日本人の礼儀作法、清潔な日常、

他人を尊重する人間関係等々、日本人よりも日本文化を評価されていて嬉しくなった。

「コロナが開けたら絶対訪問する。この頁に感激して決めました。


P22侃侃諤諤「新型コロナ体験 得たこと 失ったこと Part 2

先月に引き続き、コロナで得たもの、失ったものがテーマ。

みんなそれぞれ同じような思いで暮らしているんだな、と共感もしたが、

リモート例会、ハイブリッド例会が、ほんとに良いのか、やむを得ない対応なのか

もっと議論があっても良いのでは?と感じた。

確かに今まで呼べなかったゲストも呼べるし、時間が有効に使える。

でも人と人が直接触れ合い、胸襟を開いて語り合うことなく

親睦から奉仕へと続くロータリーの流れが守れるのだろうか?

侃々諤々してみなければ、コロナが解禁になって新しいロータリーのスタイルに変わった時、

会員が残ってくれるのか不安になる。そんな中で、

河北南の東さんの意見。『私達はいつから生きる力を人任せにしてしまったのか

国が安心をくれるのか?』福祉業界に身を置く東さんの叫びが心に突き刺さった。


P26Rotary projects around the globe

5校に1校」ブータンには手洗い場の設備がない学校が5校に1校ある。

日本では考えられない現実にロータリアンが支援を始めたと書かれている。

もう一つ人身売買被害者のうち3人に1人が子供

世界中どこでも起きている現実だ、というリポートにも、読んでみて吃驚。

数字は目をひきつけます。目を留めます。

「?」と思って内容を見るという人間の心理をついた考えられた頁だと感じた。


P30「大人の着こなし図鑑 1年間の総括 セルフイメージ」

格式張らず自由に、気ままに、ロータリアンはみんな仲間、普段着で付き合おう。

という時代に、「服装の乱れは心の乱れ』自分の印象、セルフイメージを大切に、

相手に嫌な印象を与えないように気を配れ、という

この「着こなし図鑑」の精神に私は共鳴する。

セルフイメージとは己を知ること、相手を敬う気持ちから生まれる。

ヒルトンホテルの創始者の言葉『ベルボーイが成功してホテル王になったんじゃない、

ホテル王がベルボーイから始めたんだ」気持ちの持ち方で全く人生が変わる。


P33連載コミック「ポール・ハリスとロータリー」

6章 ロータリーの原理・原則(後半)

いよいよ最終章、1922年、実践派のエドガー・アーレンと

理論派のアーサー・シェルドンの大論争から発展して、

身体障害者救済事業を全面支援する実践派と、問題の重要性はわかるが

国際ロータリーが奉仕活動の実践をクラブに強要してはならない

これはクラブ自治権の侵害だと反対する理論派が対立。

ロータリー分裂の危機はウェストバーグとメイニア・ジュニアという

二人のロータリアンによって調停され、かの決議23-34が生まれた。

【裏表紙から】

P4SPEECH悠久の庄内海岸林 クロマツと歩む私の人生 

樹木医・松保護士 梅津勘一氏

        昔を知る世代には、昔の話をきちんと語り継ぐ責任がある。高度経済成長の時代

    地域開発のため酒田北港のクロマツを伐採。この美しい松林の悲劇を目の当たりにして、

大学で林業を学び海岸林の復活に生涯をかけようと決意した梅津さん。

最も大事なのは「多様な主体の協働」行政だけでなく、森林組合、企業。教育機関、それに

住民が連携して森に絡むこと。かつて砂嵐の砂丘に木を植え続けた人々のように、

我々は未来の先人になれるのだろうか?と訴える。

P9「この人 訪ねて」中島仁実さん 釧路北RC

    北海道釧路のアイスホッケー社会人リーグ「釧路ビア・リーグ」のメンバー中島さん。

試合が終わると和気あいあいとビールを酌み交わすから「ビア・リーグ」。

そう聞いただけで呑兵衛の私は「楽しそ-」と思ってしまう。

学生、社会人と最前線で活躍し、本場カナダでコーチングまで学んだ彼が、

スポーツを通じて街を元気にしようと、地元で同級生たちとNPOを設立した。

勝つためのスポーツではなく生涯楽しむためのスポーツをめざしながら、

社会奉仕活動を一緒にしたいという人たちにサテライトクラブを立ち上げるそうである。


P14「ロータリー俳壇・歌壇・柳壇」

     またまた、鹿児島西RC長柄英男会員が快挙。俳壇に入選作として掲載されている。

       杣道なんて字、多分誰も読めないと思う。材木の切り出し道の事だそうです。


杣道の桜吹雪や谷に舞う

P20「ロータリー・アット・ワーク」

       最後のページにジャパンカレントロータリーEクラブの

「プロバスケ観戦に地元の子どもたちを招待」が掲出されている。

新型コロナ感染対策でイベントが軒並み中止になる中、

ご苦労があったと思うが、ジャンパー、のぼり、横断幕を新調するなど

ロータリーの活動PRにも素晴らしい貢献をされたようだ。   

2021年5月12日水曜日

ロータリーの友を読もう5月

ロータリーの友を読もう5

表紙 

段々と世間が瑞々しくなってきた。碧という色は青と緑の組み合わせで何百何千もの彩になる。

初夏の風景、微妙な碧を楽しませてくれる。気持ちよくページをめくる。


RI会長メッセージは

青少年交換がロータリーの入り口となったクナーク会長。今月は3年前にこのプログラムで

ホストファミリーを務めた、ジンバブエのローターアクターの提言を紹介している。

「早く失敗して、早く学んで、自分自身でいることの重要性を知る」という言葉が印象に残った。

多様性を持ったロータリアンとの出会いが若者の人生を変える。そんなロータリアンになりたいものだ。


P7)特集 青少年奉仕月間「あなたのエールで輝く若人」

異文化交流の原点についてのインタビュー記事。一方的なリポートではなくインタビューという形で

内容を掘り下げている点がいい。「並ぶ」という習慣が日本独特のものだとは気づかなかった。

米山奨学会を通じてロータリーを知り、母国エジプトの考古学、文化を通じて異文化交流を深め

環境問題など地球的規模で考える視野を身に着けたとか。将来は大学教授となりエジプトの教育を変え、

次世代の人材を育てることで社会に貢献する。夢は世界平和というのも素晴らしい。

古代エジプトの豆知識がコラムで入っているのも興味が湧いていいと感じた。


 次もインタビュー。読者の関心事から切り込むという手法は、世代や文化に隔たりが在る相手を

理解するには効果的だと思う。グローバル補助金奨学生の彼女は留学先で国際交流栄養学を専攻して、

現在国際医療NGOで栄養管理部のマネージャー。私には全く未知の分野だが

「食が人々に与える幸福は国や環境が違っても同じ」という一言に関心をそそられた。

拙速に変えようとするのではなく、現地の人に寄り添い一緒により良い方向を探す。

活動の信念に感動してしまった。最後にマザーテレサの言葉「家に帰って家族を愛しなさい」が大好きだとか。

人柄まで見えてきた。このページにもコラム

一度行った事があるが、改めてカンボジアにいきたくなった。

 

P16バギオ基金「フィリピンの若者の夢と希望を実現 日比の懸け橋」


P18侃侃諤諤「新型コロナ体験 得たこと 失ったこと Part 1

寝ても覚めてもコロナ、コロナで情報が反乱しているが、どれもこれも不安と責任のなすり合いばかり、

コロナ鬱になりそう。with Coronaで上手に過ごす方法はないものか、と思っていたら、

今回の「侃々諤々」は役に立った。

会社を社員とコミュニケーションを深めるために居酒屋化しようとか、いい本と出会う機会、

日頃思っていることをこの際出版するITを学んでニューノーマルなクラブに変化させよう、

屋外の活動がだめなら頭を使った作文コンクールは?今までできなかった趣味、

例えばピアノに挑戦する、などなど結構楽しめる。

特にリモートやテレワークは、あくまでもウィルスと戦う手段、失ったものはすべて栄養になると

思えば耐えられる、という意見は「得たり!」という思いだった。


P21「視点 ガバナーのロータリー・モメント」

今月号には、当地区2730のガバナー風呂井 敬ガバナーが登場している。

「ロータリーは知れば知るほど奥深い組織です」という故先輩PDGの激励通り、

コロナに翻弄されつつ挫けず積極的に行動されている姿には頭が下がる。

クラブの個性を尊重し、それを魅力にしようと仰る、本当にロータリーを愛する方です。


P26Rotary projects around the globe

数字と写真を眺め、目についたところから読んでみる。

今回は171,000、人口18,000人のクック諸島を2019年に訪れた人の数。

新型コロナの感染事例が未だに確認されていないこの島では、出見世やダンスパーティ、

打ち上げ花火も思いのまま。いいなぁ

P28) よねやまだより

P30「大人の着こなし図鑑 衣替えの準備」

グッドタイミング!丁度冬物をクリーニングに出そうと思っていたので役に立った。

虫はグルメでポリ混紡など食わないで、いい素材から食うらしい。知らなかった。

ドライクリーニングは油性の汚れには向いているが汗など水溶性の汚れは落ちないことも

ウールやカシミアを頻繁にクリーニングに出してはいけないことも知らなかった。

汗汚れは蒸したタオルを当てるとか、メンテナンスではブラッシングや歯磨きに

中性洗剤で泡立て拭き取るのが有効とか、男でもこのくらいは知っておかねば。


P32PICK OUT PROJECT「クナーク会長が例会にやってきた」

オンライン例会だからこそ実現した、信じられない試み、なんとRI会長が日本のクラブの

例会に参加した。クナーク会長は国際協議会の後、一度もドイツを出たことはなく

バーチャルプレジデントとご自分で仰っているが、確かにこれはコロナが生み出した

新しいロータリーのスタイルに違いない。ニューノーマルが定着しそうな気がする


P33連載コミック「ポール・ハリスとロータリー」

P40「地区大会略報

P41NEW GENERATION

P43「エバンストン便り」

P44「財団管理委員長からのメッセージ」

【裏表紙から】

P4SPEECH子どもたちの健やかな心を育む 

(社医)あさかホスピタル院長・佐久間啓氏

最近良く耳にする、アスペルガー症候群のADHDについて、

その対応の仕方が解説されている。

すごく能力のある子、あるいは大人なのに、社会的な活動ができない、

周囲に全く関心を示さず付き合いにくい場面に何度も出くわす。

でもどう対処していいかわからないのが現状。「ADHDだから気にしないで」といわれても、

身内に関わりのある人なら、それで付き合いが終わってしまっていいわけがない。

子供だったら独りにしないで寄り添ってあげる、とか、身体の不調は心のストレス、ということを理解して

気を配ってやれるが、大人の場合は・・・?

実際に身につまされているADHDの大人との付き合い方などもぜひ講演していただきたい。


P9「この人 訪ねて」潮田武彦さん 下館RC

「儲かる農業2021」全国2位の人参農家の経営者。農業界の風雲児と言われ、

農業をしながら「農家」という意識はない。生産、加工、流通、販売を一体化させる

六次産業化を目指しているが、金儲けがしたい、成功したいとい気持ちだけではない。

基本は土。窒素、リン酸、カリはご飯、マグネシウム、カリウム、硫黄がおかず。

適切な肥料の投与で土が変わるという。 必要としてくれる人がいるから赤字でも作る。

人のためになることが分かったらビジネスとして返ってくる。まさしくロータリアンだ。


P13「卓話の泉」睡眠力を鍛える

日本人の睡眠不足が経済に与える影響は15兆円、ということにびっくり!

睡眠は感染症にかからない体力づくり、免疫機能の向上につながる。

あっという間に眠れるのは脳が疲労困憊していることでいい状態ではない、

眠れる身体の基本は「温める」「緩める」ことだとか。これは勉強になった。


P13「私の一冊」

P14「ロータリー俳壇・歌壇・柳壇」

P16「友愛の広場」

P20「ロータリー・アット・ワーク」