『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2013年11月21日木曜日

2013年11月号のみどころ

ず、表紙から見る。インドのご婦人の餅つきのショット、それを見守る全ての視線が餅の一点に集まる。愛情溢れる表情がいい。もう一点は奈良鷺池の浮見堂、秋深し

RI会長のメッセージ。心にインプットされたのはポリオが撲滅された国を見て、言うことができます。私はそれを支援しました、と財団が支援するプロジェクトの意義と誇りは、この一言に集約される。11月はロータリー財団月間。3年前からのパイロット地区に於ける試験期間を経て、いよいよ今年度から世界中で一斉に実施される「未来の夢計画」。

ローバル補助金という耳慣れない資金を活用した事業計画の成功例が紹介されていた。ひとつは職業研修チームを派遣するVTTへの活用。紹介されていたのは歯科医、衛生士、技工士をタイ・プーケットに派遣したデンタルVTT。万全の計画にもかかわらず大変なご苦労があったようだが、派遣先の地区ガバナーの激賞の声に感激も一入であったことだろう。もう一つは北陸の5つのクラブとEクラブが連携して、タイのチェンマイRCをパートナーとして行った教育支援のプロジェクト。貧困の極みにある地域での教育施設の修繕や備品の整備、教育の質や衛生環境の改善にグローバル資金が活用された。報告の最後に書かれていたロータリーの奉仕活動に於いては、奉仕される側より、奉仕する側がより感動を貰い、心が癒される。かつてマッチング・グラントでネパールの山村を支援、訪問した鹿児島西RCの一員として、将にその通りだと痛感した。

また、地区補助金を使ったプロジェクトとしては、試験実施した2690地区の例として、昔の遊びを今の子供たちに伝える「つくって遊ぶ原っぱ塾」、身体障害者と保育園児による「農作業体験」、ロータリアンが樹木について高校生を指導する「太子ヶ丘の森整備と郊外授業」、若者6人をベトナムに派遣した「新世代に奉仕の精神を学習させる、リーダー育成プロジェクト」、倉敷市域に避難している東日本大震災被害者に出会いの機会を提供するとともに子供たちとの接し方を学ぶ「親業セミナー」、失われつつある出雲神話を青少年に語り継ぐ「郷土歴史リーダーセミナー」等々、企画に当たっては、補助金の目的に合致した内容と、様々な視点からのアイデアが必要だと感じた。

組に移って『SPEECH』福島第1原発から70キロのところにある天栄村の「放射能ゼロ米への挑戦」。競うことでブランド化を進めた農家の自信と耐力が、震災で家を壊され、原発事故で土が汚染されても、補償付きの休耕を拒否し、奇跡の復活を遂げるための行動を起こした。負けない、諦めない不屈の闘志がコンクールの金賞へと導いた。天栄米栽培研究会事務局長の吉成さんは、ミナマタと同じカタカナ名のフクシマがもう一度漢字の福島に戻る日まで、と決意を新たにする。

『わがまちそしてロータリー』子供時代の自分を「正雄君」と呼ぶ浪漫チスト、名古屋中RCの深田正雄さんの奮闘記。長~い前置きが凄くいい。街を元気にするのは、若者、よそ者、変わり者。深田さんはその変わり者らしい。かつては進取の気鋭のない名古屋を嫌いアメリカ、東京でホテル修業、名古屋に戻って若手企業人の懸引役となるや、地元愛に目覚め、旧町名の復活を夢見て街の歴史を学ぶ。名古屋と謂えば、粋な殿様 尾張宗春公の所領。この由緒ある地域でも、1962年の住居表示法という人の温もりの欠片もないお役所仕事によって伝統的な地名が消された。地名に由来する昔語りはもう次世代には通じない。役人の利便だけを考えた愚策以外の何者でもない。深田さんの活動に両手を上げて賛成したい!

月は『若いパワーで頑張ってます インターアクター』で当地区の「日韓インターアクト交流会」『ROTARY AT WORK』阿久根RCの「模擬面接」と日南RCの「道路愛護デー」が、『歌壇』に奄美RC大野貢会員の歌が紹介された。快調々々…