『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2013年9月13日金曜日

2013年9月号のみどころ

 鹿児島は八月末の台風以来、あの猛暑が嘘のように急に秋の気配。今月号の表紙の様に彼岸花が芽を出し青い空が広がっている。彼岸花はその名の通り、猛暑が過ぎると突然芽を出し、決まってお彼岸に開花する律儀な花。田んぼの畦に群生する癒しの風景が一般的だが、表紙の作品は花を手前に引き寄せ花の朱色を強調した構図。彼岸花の別の魅力に驚かされた。もう一方のトルコ・カッパドキアの「たった1個の気球」は紹介文に書かれている通り、気球と空と奇岩の配置が素晴らしい。トルコって平和だなと思っていたら、先日新聞に「カッパドキアで女子大生襲われ死傷」の記事、水を差された気分で腹が立った。

 今月は新世代のための月間。「ロータリー物語は何度も書き替えられなくてはならない」というポール・ハリスの言葉を引用して、新時代のコミュニケーションツール、Rotary.orgの活用を紹介したロン・バートンRI会長のメッセージを始め、今月は随所にウェブサイトの記述が見られる。ただ情報を瞬時にSHAREでき、誰でも対話に加わる事ができるSNSという機能は日本いや世界という巨大なエリアで、あっという間に賛同者を集め行動に転化できる反面、誤報や軽率な対応で取り返しのつかない惨事を招くこともある。小生のようなアナログ人間には、熟考して意図を伝える手紙という情報伝達手段が安心できるのだが、時代遅れだろうか・・。『REGENERATION再生』の頁に面白いキャプションがあった。「フェイスブックが廃れるのを、ただじっと座って待つ」「”バターを取ってもらえませんか”と頼んだのに、"大丈夫”って答えはねえ・・」「われわれは50~60歳代の人たちから大きな利益を得たが、不滅の精神を失った」新世代とのコミュニケーションは難しい。と諦観していたら、全国のRCで新世代のための奉仕活動を活発に展開されている事を知って驚いた。思い遣りを示して、思い遣りの持てる子を育てる」という八日市南RCの提言に納得。フォーラムやスポーツ、キャンプを通じて健全な子供たちの育成に努めるという目的も素晴らしい。またインターアクト、ローターアクトのメンバーからもしっかりとした文章で活動が報告されていた。特に大阪RACの松山奈央さんの卒業に当たってのメッセージにローターアクトの名称は「ロータリー・イン・アクション」からきています。ロータリアンの中には「ロータリーアクト」だと勘違いされてる方もいらっしゃるようですが、その存在を正しく知って覚えて頂きたい。という指摘があり「今の若者はへなちょこだと思われる事も多い世の中ですが、捨てたものではないという事を、少しでもこの文章を通じて皆さまに伝われば幸いです」と締めていた。ホントに捨てたもんじゃない、感激して感心した。

 縦組みの頁では『SPEECH』変革の時代をどう生きるかと題した伊賀の里モクモク手づくりファームの吉田修氏の講演、「おいしさと安心の両立」と「環境にやさしいモノづくり」を原点に流通業の下請けだった農業を直販によって自立出来る産業に変えたのは、24時間考えるという経営者の意識。本業の通販、直営レストランは言うに及ばず食育関連事業にしてもイベントにしてもアイデアが満載、誰に売るのか、何を売るのかを徹底して考え事業化しているとか。「なぜ野菜を売るのでしょうか?それは土の匂いが金の匂いを消すからです」という言葉にこの企業のコンセプトが覗えた.『友愛の広場』では堺RCの黒川眞男会員のクラブ創立60周年の思い出。堺東駅に設置された「銀座の柳の言い伝え」。堺の銀細工職人が故郷を偲び植栽したのが由来とか。高校まで堺に住んだ身でありながら知らなかった。町への愛情が溢れる文章でちょっと嬉しくなった。『卓話の泉』の酒の話も呑兵衛には興味深い。酒の元字「酉」が十二支の十番目に当たるところから10月を酒の月というらしい。この話を酒の肴にまた一杯飲れるかな・・

 今月号には当地区からの寄稿が4件奄美RCの「青少年交流サッカーフェスティバル」、宮崎南RCの「雨の中のサッカー大会」、鹿児島北RCの「鹿児島市内分区ライラの報告」、鹿屋西RC池田会員の「誇りと友情をつくるリスボン国際大会への道」、俳壇、歌壇、柳壇では奄美RCの大野会員歌壇入選志布志RC西岡会員が何と三壇制覇、お見事!