表紙のひな飾りは圧巻。都会では最近段飾りが姿を消し、内裏雛だけのコンパクトなひな飾りが主流と聞くが、わが地区(鹿児島・宮崎)では表紙ほどではないが昔から伝わる段飾りを祖母、母の分まで引っ張り出し、部屋いっぱいに飾る旧家が増えている。町内で持ち寄って公民館などで集合展示し、みんなで祝うというイベントも企画されている。昔を見直す事が日本人の自覚に繋がる。歓迎すべき風調だろう。と独り納得して本文に入ると、田中作次RI会長がまた良い事を言っている。「行った先々でお目にかかる人から学べる事がある」。青少年交換プログラムの意義は、大国に迎合する事ではなく、お互いの文化を尊重し学び合う事で心の交流を築く事だ、と。
最初の特集は「新地町を見つめて」。ロータリー平和フェローのカメラマンが、被災地に通い、交流の中から写し取った報告。マスコミが作りだした悲劇の映像ではなく、忍耐強く、前向きで気高くすらある映像。初日の出に明日を見つめる祈りの目。不自由な中でも逞しく暮らす人々。福島は津波を受け、放射線に襲われても懸命に生きている。写真に写った住民の目は希望を失ってはいない。「あの日から」は辛くて書けなかった被害の生々しいドキュメントを記載し「復活のための復活」として陸前高田RCの活動開始を位置付けている。識字率向上月間(RI6つの重点項目)の事業紹介として紹介されていた。
「フィリピンで根付くCLP方式授業」。全く勉強不足で、児童教育はすべて教師の指示で行われるものと思っていたが、児童の独自性に任せ、ゲームや歌も使いクラス全体ではなくグループで討論させ協力しあって学習効果を高める。そして何より授業がすべて習得目標言語で行われる。といった方式がある事を知った。目から鱗のプロジェクトだと感じた。ロ-ターアクト週間で、各地区で活動目標が見えないという声を聞く中、様々な活動が紹介されていた。特に「歴史の目撃者たち」に紹介されていた高齢者と時間を共にする活動には感動した。高齢者が「自分たちはまだ社会で必要とされている」と感じる事が高齢者福祉の原点だと確信する。写真も表情が活きていて上手い。
次が会長エレクトRON BURTON 氏の紹介。『ロータリーを実践し みんなに豊かな人生を』というテーマの背景にある「ロータリーに真に打ち込めば人生は変わる」と「ロータリーなら政治も宗教も異なる人同士が親睦出来る」という主張。RIは34000のクラブの集合体以外の何物でもないというクラブ重視の姿勢はストレートで解り易くていい。ポリオ撲滅はホントにこの会長の年度で完遂するかもしれない。
縦組みの頁。子供の頃、客間で両親が大事に使っていた鎌倉彫。その伝統を守る後藤圭子鎌倉RC会員の紹介。懐かしく拝見したが、家業を存続させる事自体が職業奉仕=社会奉仕だという記述には納得させられた。「卓話の泉」酒の起源も「刹那、劫」の蘊蓄も面白かったが一番嵌ったのが「SPEECH」静岡県立大の本田悦郎教授の「日本人のこころと平和」。平和を築くためには文明とそれを担う日本という国家を愛する精神が必要という講演内容。日本の平和が守られてきたのは平和憲法があったからじゃなく米ソの核の恐怖であり、否定形でしか表現されない自由(束縛されない)や平和(戦争が無い)に意味はない。日本文明の本質=心の中にある神(誠の心)を強い意志として紛争国に伝える事が「抑止力」として日本を救うという意見。本当に日本に生まれて良かったと思えるような誇り高き国家をみんなで築いていくことがの日本の平和を維持することになる。リポートの初めに戻るが、表紙のひな飾りへの愛着や田中RI会長の弁、お互いの文化を尊重し合い交流することが平和の原点。に通じる。
| 『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。 ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。 |
2013年3月26日火曜日
2013年2月19日火曜日
2013年2月号のみどころ
やっぱり表紙から、合掌造りの巨大な民家に降る牡丹雪。3段の窓明かりに暖かい大家族の営みが見える。フォーカスを窓明かりに設定してあるので牡丹雪は綿のように優しい。陶酔の世界と解説されていたが、よく解る。もう一枚は氷のオブジェ越しの富士山。雪を被って尚、くっきりと山肌が見える冴えた富士に薄いブルーの氷柱を合わせる。凛々しい。
この表紙の温もりと凛々しさを胸に本文に目を通すと、田中作次RI会長のメッセージ「超我の奉仕に国境はない。超我の奉仕が生み出す希望が広がった土地から平和が芽生える」正しく温もりと凛々しさに満ちた言葉が巻頭を飾っている。ついで『異文化との出合い』青少年交換プログラム、米山奨学生の受け入れ、国際奉仕プロジェクト等々、世界理解月間の特集として、日本各地のクラブの活動が紹介されている。異文化との出逢、感動がお互いの理解を生み、素晴らしい国際関係に育つという事、どのスナップにも奉仕される側だけでなく、奉仕する側にも笑顔が溢れている。『VOICES for PEASE』はロータリーの平和推進運動の流れを紹介したページ。平和という漠然とした概念でしか理解していなかったが、ここに連綿と綴られたロータリーの平和運動との取り組みには驚かされた。第1次大戦で果たした平和の調停者としての役割を皮きりに、国際平和会議、綱領への明記、捕虜の救援、第2次大戦での160本の反戦記事掲載、UNESCOに発展したロータリーの平和計画会議、国連憲章にもロータリーが関わっていた。現在は国際紛争の解決と平和のためのポール・ハリスセンター=ロータリーセンターが新しい指導力の発掘をめざして活動している。ポール・ハリスが始めた相互扶助と親睦の組織がその遺産として世界の平和を希求する精神を残した。『私が考える平和の』のページに平和とは戦争と戦争の間を言うとあった。平和は勝ち取るものだという考え方に共鳴はするが、ちょっと悲しい。世界中が理解しあえて、自分のためじゃなく他人のためになる事を考えることができたら紛争など起きないと思うが・・
もう一つ印象に残ったのは『心は共に』に掲載されていた「ともだちin名取」の復興支援イベント。田植えから稲刈りまで長いスパンで地域の支援活動団体を支援した名取RCの活動に敬服した。「小さな支援」と謙遜されていたがとんでもない。どんなに金を掛けたイベントより心に響いた。田んぼから感謝のメッセージを送り、最後は米を収穫するという企画だが、みんなで力を合わせるという事に意義がある。素晴らしい。
縦組みのページでは、『この人、この仕事』の(株)ハニーズの江尻義久社長のインタビュー記事が面白い。江尻語録とも言うべきユニークな格言?の連発。曰く「お金がどんどん余っていくんです」「婦人服には鮮度が大切」。本社を東京に移したら?という問いの答えが「二時間かけて東京に行くと、ものが新鮮に見える、地方にいる事の利点です」。経営危機を乗り切った話で「行き先さえ決まってれば、間違った道を選んでも最終的には目標地点に到達できる」。因みにお気に入りのCDは陽水の「夢の中へ」だとか、納得。
最後に今月号には当地区の地区大会の略報が掲載されている。紹介photoとして送付した数点のなかから友愛の広場での古武道が選択された。他地区の報告も拝見したが、それぞれに特徴が出ていて面白かった。編集部のセンスに拍手。
2013年1月30日水曜日
2013年1月号のみどころ
まず表紙から、声を掛け合って飛び立つ白鳥、水しぶきに反射する光が逞しい生命力を感じさせてくれる。もう一枚は氷の森の幻想的な風景。冬もいいもんだと感動頻り。今月号はロータリーの友創刊60周年とロータリー理解推進月間の特集。戦略計画の優先項目に上げられる公共イメージと認知度の向上に友は大きく貢献していると田中RI会長も書かれていたが、確かにどんな参考書より、どんな専門書より「友」は役に立つ。年度ごとではなく月の特集毎に整理すれば活動の経緯も意味も一目瞭全、将に「友」が朋友になる。因みに一番好きな表紙は昭和47年1月号、縦書きと横書きになった時の陣羽織。入会する遥か前の発刊で現物を見たことはないが素晴らしいの一言に尽きる。また『この10年を振り返って』で歴代の委員長が話しておられたが、ウインドウズによる編集のコンピューター化とか、フリーのライター、カメラマンの起用とか、事務所の法人化とか、より深く地区委員の意見を聴くためのゾーン会議とか、グラビア誌的な写真の活用とか、解り易いというより面白い雑誌を作るためのご苦労が覗える。10万部を発行する大雑誌にふさわしい紙面だと感じるし、ロータリアンの育成にも寄与している事は間違いない。
『新しいロータリーを知る』ではThe Object of Rotaryの日本語訳が「綱領」から「目的」に改訂され、本文も分かり易くなったことが紹介されている。大事なのは付記に明記された「ロータリーの奉仕は別々の奉仕として活動するものではなく同時に機能的に行動するもの」という1951年以来の4大奉仕の連携がRI理事会の意見として記されている事だと思う。ロータリーの原点「職業奉仕」の概念が希薄になったと見る向きもあるが、全ての奉仕の核に職業奉仕があるという点ではロータリーは変わっていないと感じる。
次の『Rally to the finish』は「THE ROTARIAN」からの転載だが、写真の処理が上手い。アングルといいトリミングといい凄く印象的でインパクトがある。
2012年12月18日火曜日
2012年12月号のみどころ
最近、街の至る所でイルミネーションが輝いている。表紙のメッセ―ジによるとピースツリー運動の広がりとしてのクリスマスディスプレーという事だが、仏教徒の小生には、仏説阿弥陀経の「青色青光。黄色黄光。赤色赤光。白色白光」きらびやかなお浄土を思わせる。どちらも信仰という不可思議な世界。ちょっと強引かしらん。
今月のRI会長メッセージは新たなチャレンジ「未来の夢」について。接続可能なプロジェクトとは、その場限りではなく、自立の力を養う奉仕であり、奉仕のノウハウが広く応用できるアプローチであり、地域社会の人々を恩恵の受け手としてではなく、奉仕のパートナーとみなす取り組みであると理解した。
今月は「家族月間」。家族で太鼓橋のペンキ塗りをしたり、森づくり、森林体験をしたり、海外でのボランティアに家族を同行したり、ロータリアンと過ごした家族の時間が、人を助けたい心を育て、次世代のロータリーの担い手となるのでは?と記されていた。これこそ新世代奉仕、未来への奉仕だと痛感した。次ページが、大阪ネクストクラブ5周年の報告。結集した5つのクラブはロータリー家族を中心とした新世代クラブで、会費を極力抑え、食事無し、事務局無しというクラブだが、むしろ自主性、自立性が感じられ頼もしく感じた。
「最終段階にさしかかったポリオ」の対談では5人のポリオ僕滅運動の指導者が様々な視点からポリオ撲滅を論じ、特に最後の質問「ポリオ撲滅のために使うリソースを別の目的に使った方が良いと考える人たちへ」の答えとして語られた「ポリオ撲滅は最も良い買い物、2035年までに500億円の節約になる」と「99%でやめてしまっては発症数は再び増え、すでに撲滅された国にまで広がる」さらには「ポリオ撲滅で培われたインフラや技術は他の支援活動にも役に立つ」という記述は説得力があった。
「今、ニッポンにはこの夢の力が必要だ」社会全体に充満する閉塞感を払拭するには、スポーツの力が必要。オリンピック、パラリンピックをニッポンでという提言。と「SAKUJI大作戦」元気なクラブを実現し会員増強をという提言。いずれも松宮 剛RI理事からの呼び掛けだが、仰る通りクラブの活性化には夢と元気が必要。単なる「増員」ではなく力を増す「増強」であり、ロータリーの原点、親睦と奉仕の両輪を力強く回すことが、元気なクラブづくりに繋がる。
今月は当地区2730地区活動の紹介もクラブからの投稿も無し。淋しい限りである。
2012年11月26日月曜日
2012年11月号のみどころ
今月号は、正直なところシステムは何となく理解したものの、どう対処していいのかよく分からないR財団の特集である。3年後に年次寄付の半分が地区の裁量で使えるようになるという有難い話だが、何でも勝手に使えるという話でもないらしいし、前年に計画し申請が受理されて実施というシステムは単年度制をとっているクラブにはかなり厳しい。地区で、クラブで財団を通じてやれる奉仕って何だろうと思いつつページをめくると田中作次RI会長のメッセージに出会った。「財団を通じて支援する人々の事を、私たちは何か自分たちと違うという目で見がちだが、そうじゃない取り巻く環境が違うだけだ。」ということを、東日本大震災を例にとって説明されていた。アフガニスタンの報告では、金を出して学校を建設する事より長期に亘って教育現場に携わる指導者を養成すること、特に女性教師の育成が急務で、自分たちで立ち上がろうとする意欲を支えるのが支援の在り方だと紹介され、田中会長の話が裏付けられた。
未来の夢試験プロジェクトの報告では、グローバル補助金を使ったプロジェクトが3件紹介されており、どれもが単に物資や施設の供与、技術支援というだけではなく、国家をも動かす啓蒙活動や将来を担う人材の育成や能力の向上、システムの構築といった持続可能で効果的なプロジェクトであることに驚かされると共に、申請の手法や提案書の作成ポイントが解り易く解説されていて厳しくはあるが参考になった。新地区補助金はもっと身近な補助金制度だが、読んでいくと、それぞれに公共イメージの向上や意味のある計画、修繕、改築といったアイデアが盛り込まれており、成る程と思わせた。また「小さな地区の大きな挑戦と壁」という八戸RCの報告は、小さな地区故の様々な問題点が詳細に記されていて我が地区が直面するであろう現実的な問題に対する示唆として理解できた。
『今を学ぶ インターアクター』のページでは様々な活動が紹介されていたが、当地区ではIA活動の魅力的な目的を明示できず、IA不要論まで出て困惑している有様。授業で習得した菓子作りで、被災地支援の資金をつくったり、被災地の交流先で笑顔と前向きの姿勢に驚かされたり、といった結束と感動の体験がインターアクタ―を育てるということが良く解った。OB会という企画ページには我が地区の宮崎RCが紹介されていた。地方の拠点都市は転勤族が多く会員の入れ替わりが激しい。宮崎RCは東京、大阪、福岡にOB会を組織し転勤でやむなくクラブを離れた元会員と交流を継続している。是非我がクラブでも取り入れたい。次が毎号楽しみにしている『Rotary Moment』 [ロータリーな時間が生活スタイルや試行を変える]という蒲郡の山元会員。「ロ―タリ―は世界と繋がっていることを実感した」は西条の金子会員。「ロータリーのポリオ・プラスが高く評価されていることが誇らしく思う」は熊本の小野会員。闘病から復帰した父に「先生」と抱きついた会員に「これがロータリーだ」と感激した大和中の引田会員。実感や感激はやはり一番ロータリーへの愛着になる。
最後に縦組みのページ、静岡文化芸術大学の熊倉功夫学長の『SPEECH』これが一等面白かった。日本人の美意識の根本は「花鳥風月」という論旨の展開。出汁をとるという引き算の文化、刺身を食べるための片刃の庖丁。さくらは神の居る所、花見は神を迎えもてなす場、虫の音や風を見る。一々肯くばかり。まとめが凄い、宇宙は太陽ではなく月、自ら輝くのではなく、みんなの光を受けて輝く。会社経営における社長は「空」なるがよい。敬服しました。
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