『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2020年11月12日木曜日

ロータリーの友を読もう11月

 

表紙 

対岸の山上に三日月がかかる。窓を開けて風を入れると結構寒い。

でも熱燗飲み終わるまでこのまま月を眺めていたい・・・想像力をくすぐる絵です。

今月は、我が2730地区からの投稿が4件、久々に地区委員さんはご満悦です。

一件は、16ページ。小中学生に勉強を教える寺子屋塾を開設した「鹿屋高校インターアクト」の活動。

2件目は「ROTARY AT WORK」 産学官の連携を目指す「鹿児島大学アカデミーRC認証状伝達式」

3件目はコロナ禍中に行われた「鹿児島西RC500回学習会」 。4件目は歌壇でコロナ禍を詠った

「宮崎RCの薗田潤子さん」が入選。ぜひご一読を!

RI会長メッセージは

より多様な人々の受け入れを促進するタスクフォース(緊急組織?)の設立によって、

ロータリーで初めての女性RI会長ノミニーが選出されたことを紹介し、RYLAの学友、

アリア・アリさんの言葉を借りて「ロータリーは多様性の扉を開く」ことを伝えている。

「他人のことを自分のこととして考えることができれば、偏見はなくなる」・・・

素晴らしい言葉だ。

今月はロータリー財団月間

「グローバル補助金を知ろう」

海外のRCと連携したり、留学生に奨学金を給付するなど、グローバル補助金の

有効な使い方は様々、ポイントをしっかり押さえれば、「あなたのクラブでもできる」

我々も、ぜひ取り組んでみたい。

まず始めが、

「大切なのは3つのポイント」という報告。

タイ・チェンマイへの医療機器提供にグローバル補助金を活用した小牧RCの報告では、

「知る」「見る」「信頼性」が、そのポイントだが、最も重要なのが、相手が信頼できるかどうかを

見極めることのようだ。双方のガバナーが知り合いだとか、現地に友好クラブが有るといった

状況ならまず安心。RIWebサイト「ロータリーショーケース」からも検索できるが

信頼関係を築けるかの見極めは難しい。やはり実施国の支援要望を知り、現地RC

関わっていることを確認することが必須。であろう。



次は

東京麹町RCの例。バリ島への医療支援で、財団から7万ドル以上もの資金補助を得て

子供たちのCLP(口唇口蓋裂)手術を実施。現地のクラブの事業経営能力に驚いた。

という報告が掲載されている。私のクラブでもカンボジアの医療支援にグローバル補助金を

活用しようとプロジェクトを進めているが、コロナ禍もあって、なかなか現地のRCとの話が

進まない。いきなりこちらから事業提案を持ち込むのではなく、まず、現地RCの意見を聞き

信頼関係を築いたのち共同で提案すべきだったと反省した。

最後が補助金を受けた奨学生の報告

京都RC、千玄室さんの「一碗からピースフルネスを」という言葉に感動して、

グローバル補助金を貰い、UCLAに留学した岩村華子さん。比較教育学を学び、

メキシコで教育活動に従事、文化の違いが差別を生む社会の中で、多文化共生と取り組む。

ロータリアンではないが、本物のロータリアンだ、と感じた。



ページを捲ると見開きでポリオワクチン投与の写真

アフリカ地域野生型ポリオ根絶の文字

これで残すは、アフガニスタンとパキスタンの2国になった。

 

また115日を含む週はインターアクト週間

地域に貢献するロータリーの芽ということで

2つのインターアクトクラブが紹介されている。



一つは我が2730地区の鹿屋高校インターアクトクラブ

エコキャップや紙芝居映像化、伝統芸能の伝承など積極的に活動するIACが、

地域の教育活動と取り組んだ。小中学生に自分たちで教える寺子屋塾を開設、

子供たちの質問に苦闘しながら、教える側、教わる側、双方に利ある

面白い取り組みとなった。



そしてもう一つの特集が

『どうなった?例会』

「ロータリーの友」が実施したアンケートの集計。

1、新型コロナの例会への影響

1回でも休会したクラブは97,2%3月上旬、一気に休会するクラブが増えている。

元通りに再開したクラブは70,4%1/4は回数を減らしている。再開したのは6月上旬

未使用となった例会開催費用はほとんどが留保、寄付や活動資金に転用したクラブもあった。

「こういう時期こそ仲間意識を高めよう」「あえて奉仕・活動しない勇気も必要」という

メッセージが寄せられ、災害支援等の準備や周年事業の積立に振り替えたクラブもあった。

2、感染予防のために講じた、会合形式

オンラインやDVD配布で行ったクラブは、37,3%そのうちWeb会議は78,1%

半数は例会場とオンラインの混在を採用していて、会員の評価は86,6%が肯定的。

ただ、コロナ終息後この方式を採用するか、については」半数以上が否定的のようだ。

新しい生活様式はかなり厳しい・・・かな

オンライン例会の良い点は、「三密が避けられる」「出席率が上がる」「開催費用が安く済む」

「仕事の都合とかで例会に参加できなかった会員も参加できる」

「みんなの顔が見えて却って親近感が深まる」という意見が寄せられた。

逆に悪い点は、「ソフトの不慣れで混乱する」「見えづらい」「聞いてるだけの会員が増える」

「事務的で冷たい」「親睦が生まれない」PCを仕えない会員は欠席、退会に進む」

「雑談が出来ない」「SAAの仕切りがまずいと、会話が重なる」

とはるかに否定的意見が多いのは、今後に課題を残すと思われる。

3、例会の感染予防

殆どのクラブが予防策をとっている。

ソーシャルディスタンス、マスクの着用、消毒、検温の他

歌、握手、食事を中止しているところもある。歌はハミングでというのは面白い。

食事を一斉ではなく自由分散にしたり、弁当にして持ち帰るというクラブもあり、

個人的には

当面は、物珍しくて悪くないが、いつまで続くものか?必ず飽きが来るような気がする。



連載コミック

『ポール・ハリスとロータリー』

3章 ポール・ハリスの沈思黙考(前半)

電子版にアニメーションが公開されていることを初めて知った。

結構楽しめる。例会で上映してみたい。

5年間の放浪?社会体験を経て、シカゴに居を移し弁護士を開業。

2年ほどで生活は安定したものの、シカゴの街には誰一人顔見知りもなく、心の渇きを覚え、

この街の異様な冷たさと寂しさを痛感。工業化による都市の歪の中で、自由競争がもたらす

実業家たちの警戒心を解く必要性を感じる。教会でも、それは救えない…

そんな時、先輩弁護士が主催する依頼人との社交クラブに参加し、

同業者の組合ではなく異業種の交流会を思いつく。

これがロータリーの起源。心が休まる場所、時間、交歓を創ることが

ポール・ハリスの願いだったに違いない。



今月はいつもはあまり読まないページから。

『エバンストン便り』

初の女性RI会長ノミニー ジェニファーE・ジョーンズ氏が紹介されている。

カナダ人で「END POLIO NOW 歴史をつくるカウントダウン委員会共同委員長」

また、メディア関係の職業を活かしてテレソン(長時間テレビ番組)を創り、

コロナ対策のファンドレイジングを主導したスーパーレディのようだ。

これからのロータリーは「適応力」が鍵。うーん・・・難しい。



もう一つRI指定記事、R財団管理委員長からのメッセージ

『財団を通じて未来に投資しよう』

ラビンドラン財団管理委員長のメッセージは説得力がある。

成功するまでに1万回失敗したエジソンは、

「うまくいかない方法を1万通り見つけただけ」と言ったとか。

ロータリーも、失敗や障害があっても決意と創造制を失うことはない。

グローバル補助金の活用は、導入時の50%増し、金額は123%増えた。

でも年次基金への寄付は5%しか増えていない。

ランプの炎を灯し続けるためには、オイルを入れつづけなければならない。

世界中の地域社会の未来に投資するならロータリー財団を置いて他にない。

その通り、頑張らねば。

 



ひっくり返して縦組みを見ると

SPEECH

『世界で活躍する人材・ロータリー平和センター』

国際基督教大学前学長の日比谷潤子氏の講演要旨。ロータリー平和フェロー、

平和センターというという事業に、今までほとんど関心を持ったこともなかったが、

この講演要旨を読んで、ロータリーって凄い、平和という活動一つとってみても、

極めて多岐にわたり、あらゆる角度から世界の平和を希求している、

ということがよく分かった。それが日比谷氏の言う「翼を折らないように娘を育てる」

いや、女性に限らずいろんな境遇の若者の可能性を広げてあげることなのだと理解した。

氏が学長を務められたICUという大学は、日本人初のRI会長、東ヶ崎潔氏

国際協力によって創立された大学で、世界中からフェローを受け入れ平和研究の

修士号を取得させる唯一の大学らしい。広島の被爆者へのインタビュ-という

ICU独自の強烈なプログラムもある。インターンシップが必修で学生時代に国際機関や

政府機関、NGOで実務を体験するというのも素晴らしい。日本人は社会に出て改めて

大学に戻るということは、あまりないと指摘されていたが、

「何でもやってみよう」 そう考える日本の若者が増えることに期待したい。



『この人訪ねて』



静岡島田RCの河村隆夫さん。「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」

川留で大繁栄した宿場町島田の名主の後裔。曽祖父は近代静岡茶の創業者で、

ゆるキャラ「宗平先生」だとか。

文系、理系共に博識で、科学者をも、文学者をも目指したことがあるらしい。

しかも、冑佛の研究では、かなり有名で、「カブトボトケ」の名を世界語に高めた人。

恐らく毎日、多種多様の雑用で追いまくられ、そのことを楽しんでおられる方だろう。

著書「蒼天のクオリア」の序文に記された「ユニークな人生の中に宿る普遍性」

なんとなく分かる気がする。



『友愛の広場』

横浜港北RCの桑原薫会員の卓話「ロータリーの法則」は、歴史とともに変化した

ロータリーの概念が極めてよく分かる。Serviceとサービス、奉仕の違い。互恵取引を

指向したFellowship、激しく対立したWe serveI serveの理念。2334決議の中核となった

シェルドンの言葉の位置づけ等々、初めて明確に教えられたような気がする。



『俳壇・歌壇・柳壇』では歌壇に当地区宮崎RCの薗田潤子さんが入選。

感染者100人超えるタクシーの ラジオはレゲエ 車窓あかき月 



『ロータリーアットワーク』

文章編に当地区の「鹿児島大学アカデミーRCの認証状伝達式」の投稿、

コロナ禍に加え豪雨という凄まじい状況で、産学官の連携を目指す新しいクラブの

決意が語られた。

ともう一つ我が「鹿児島西RCの学習会」がなんと500回を迎えた。

万全の感染対策で行われた記念の講演。

42年に亘り途切れることなく継続された学習会はコロナなんぞに決して負けない。