『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2019年7月13日土曜日

ロータリーの友を読もう 7月


『ロータリーの友を読もう』7
R友地区代表委員 深尾 兼好

新しい年度が始まりました。
マーク・ダニエル・マロ―二―会長ご夫妻のポートレートが表紙です。
Rotary Global Media Network
??見慣れないフレーズだなと思っていたら、
本誌冒頭、1年ぶりの片山主水「友」委員長のご挨拶に解説がありました。
Rotary Word Magazine Press」が、情報のデジタル化で、
そのふさわしい言い回しに変わったみたいです。
今年度の新企画として、
個人の職業に対する考え方を紹介する「この人訪ねて」
議論を通じてロータリーの活性化を目指す「侃々諤々」が紹介されています。
自然体で読むのが「好読
好読が「愛読」になることを祈っています」なんてチョット憎い〆。

今月号は、何といっても我らがトップリーダー、
マーク・ダニエル・マロ―二―会長を知ることが第一
「今までの人生はこれからの序章」
れまた、上手すぎるHead Lineで始まります。
ところが、本文に入ると、登場人物が多すぎて、カタカナに不慣れな私は
誰が誰か理解できず、悉く美辞麗句で綴られていることにも辟易しました。
3回読み直して、マーク・ダニエル・マロ―二―会長という人物が、
車のナンバープレートにPPCRN(ポップコーン)とつけるほど
故郷の人とイベントを愛し、ユーモアを解する人だという印象が残りました。
彼は、アイルランド系の移民で祖父、父の2代で築いた大農場に生まれ、
頭がよく、思いやりがあり、好奇心があり、積極性があり、行動力があり、
生まれながらのリーダーシップで、すでに子供の頃から人の上に立つことが
予測されていたようです。
ロータリアンとしても弁護士としても彼の人生を左右した生涯の伴侶、
ゲイ・ブラックバーンを家族に紹介した時に両親を事故で失うという
衝撃的な体験に対しても、母親が教鞭をとった地元の高校に
両親の名前を冠した奨学金を送り、街の人々に感謝の意を表するという強さもあり、
運命的な出会いともいえるゲイ夫人との地球規模のロータリーの旅路が、
「ロータリーは世界をつなぐ」
というシンプルなテーマを実感として伝えました。「
彼ならやってくれますよ」という紹介記事の締めの言葉に
思わず頷いてしまいました。

そして、7頁に戻ってマロ―二―会長のメッセージ。

「人や社会とのつながりがロータリーの経験を生み出す。国際空港でそれぞれがそれぞれの島を目指す群衆とは違う。私たちは島で孤立などはしない。わたしたちが誰であろうと、何語を話そうと、どんな習慣があろうと、ロータリーは皆が一緒。私たちは互いに繋がりあっている。私たちは、私たちが属する地球共同体の一員なのだから。

頼りになる嬉しいメッセージだと感じました。
更に20頁にもう一言。
「ロータリーの未来を形作る本当の場所はクラブ。だからクラブは家族との時間を犠牲にするのではなく、家族との時間を補うような経験を提供する場でなければならない。ロータリーは家族だから、会員家族を温かく受け入れる雰囲気を作るべき」
確かに、家族を第一に思う現代の若い職業人の勧誘が将来のクラブを
維持発展させるのかもしれませんね。

次は例によって『ガバナーの横顔
当地区の喜島健一郎ガバナーの紹介は岩切承自幹事。
「勉強家で真摯にロータリーを考え、家族を考える素晴らしいひと。娘さんの言葉を借りると、我々ロータリアンを黙って見守ってくれる人」
フレーフレー喜島!
39頁からはRI理事、財団管理、米山、ロータリー文庫、と
ロータリー日本百年史について各責任役員からのメッセージ。
三木理事の話から、マロ―二―会長は「オハヨウゴザイマス」と三木理事に声をかけるほどの親日家で8月来日が予定されている、とか。また規定審議会の採択で、柔軟性の導入に引き続き、RI定款を改定し、ローターアクトをRI加盟クラブとして承認する件やRIをアメリカ国内国歳入法に基づく免税団体に変更する件が採択された、との報告があった。
RIと若干異なる日本のロータリー感を是非伝えて頂きたいと切に思う。

縦組みでは、SPEECHこれは素晴らしい。
是非皆さんに読んでいただきたい。常識が変わります。
年間200万人以上を集客する金沢21世紀美術館をつくった蓑 豊さんの講演要旨
優れた美術館には人を呼び寄せる力があり、経済効果をもたらし、街を活性化させる。
という主張を具現化し理論を実証された。
日本の美術館の常識は、文化財保護法に縛られ、「いかにして作品を保護するか

と「見せないか
の二者択一。
多くの人に見せなくて、感動もさせなくて、文化は育たちません。
大英博物館が展示会場を開放し、寝袋で子供たちに一晩過ごさせた、とか
シカゴのフィールド博物館で恐竜の下で寝袋泊をやったとか。
日本ではありえない。
「文化は人が来て文化になる
という司馬遼太郎さんの言葉が引用されていたが、
まさにその通り。
美術館建設には伝統だの街並みにそぐわないだの、といって反対運動がよく起きるが、
感動してこそ人が集まり文化が元気づき街も元気づく。全く同感です。

今月から始まった『この人訪ねて』1回は京都柴野RCの田畑喜八さん。
何と田畑喜八とは200年続く京友禅の名跡だとか。五代目喜八がこの人。
ロータリアンで日本伝統工芸士協会の会長もつとめる。
「良いものだけを見よ」が家訓のひとつで、
京友禅はお公家さんのこえた目に育まれました。
もう一つの家訓が「半歩先を歩け」
で田畑さんは流行が解るデパートの化粧品売り場に通う。
仕事机の後ろには、中国絵画の秘伝「六方」と四つのテストが並んで掛けてあり
クラブ例会へは今も自転車で通う面白い人。

『友愛の広場』『卓話の泉』『俳壇・歌壇・柳壇』『ロータリーアットワーク』ともに今月は当地区からの掲載は無し。就任早々がっかり・・でした。