『ロータリーの友』は、国際ロータリー(RI)の認可を受け、ロータリー・ワールド・マガジン・プレス(『THE ROTARIAN』とロータリー地域雑誌の総称)の一員として発行されているロータリーの地域雑誌です。
ロータリーを語る時、ロータリーを思う時、私たちの心の中には各人にとってのロータリーが広がっているはずです。一人ひとりの読み手の生き方によって読み方が異なってよいと思います。なぜ『友』を読むのか、の答えの一つがそんなところにもあるように思います。

2011年5月18日水曜日

2011年3月号 感想

 今月は表紙の写真を岡井氏のCover Storyを読んだ後改めて見つめてみた。一点は霊峰岩木山と追儺の果実桃との絶妙の取り合わせ、太宰治流になぞらえれば「岩木山には桃の花が良く似合う」。もう一点は海で誕生した生命が海から上陸した風景、海の豊かな表情を撮影した作品と紹介されていた。そう思って見直すと、成る程確かに心に響く表現力を持った写真だと独りで肯いてしまった。 
 内容では、今回もクリンギンスミスRI会長のメッセージが冴えている。「簡潔であれ」、相互依存関係を持った三つの項目、強いクラブの簡潔な体系が意義ある奉仕を生み、公共イメージを向上させる、その結果がより良い世界をつくる。全くその通り。まず足元を固めることから始めなければと共感した。と思って読み進むと、バネルジーRI会長エレクトの紹介記事の見出しに「人生は単純です。それを難しくするのが人間なのです」とあり、現会長に近い考え方のエレクトかと関心をもった。入会3年でクラブ会長、38歳でガバナー、以降はRIの役員、理事を歴任、そしてそのすべての役職を義務ではなく楽しんでこなしたという素晴らしい方のようだ。「ロータリーは21世紀にふさわしい存在であるべきだ、そのためには若い世代のネットワークを確保すること。さらにロータリーの原点が地域社会にあり、地域を構成する家族にあることを自覚してほしい」とインタビューに答えられていた。RIはますます地域重視、クラブ重視へシフトしていく様に感じた。また哲学の国インドの方らしく、「世界の平和を求める前に、自分の心の平和を求めること」。ロータリーが考える世界平和とは、国際協定によって実現されるものではなく、その原点は地域社会の問題を見つけるロータリアンの力だという意見にも納得させられた。
 縦組みのページでは、吉馴茂子氏の子宮頚癌についての講演要旨が掲載されていたが、我々男性にはあまり関心のない演目だが、子宮頚癌が性感染症で、HPVはセックスによってのみ頸部に付着するという事を知って自分の無関心を恥じた。ロータリー研究会の配偶者プログラムの講演を『SPEECH』でとりあげられた意図がよく理解できた。
 『この人この仕事』で紹介された吉野隆一会員の所属する鶴岡ロータリークラブは、私の所属する鹿児島西ロータリークラブの姉妹クラブで、鶴岡市を訪問し親しく交流したたことがあるだけに、身近な話題として微笑ましく読ませてもらった。
ロータリーの友地区委員 深尾兼好